古河電気工業と三洋電機は、高電圧の受変電送電設備などで異常の前兆となる温度変化をキャッチし、停電や設備事故を未然に防ぐための「無線温度監視システム」を共同で開発した。このシステムは三洋電機のセンサー用半導体チップ技術と、古河電工の高圧電気設備技術を融合、監視作業の安全性向上と保守点検作業の効率改善が可能となった。人が常時立ち入ることのできないような作業場での温度の監視に効力を発揮する。
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これまでの一般的な電気設備の温度監視方法は、温度がある一定以上になれると色が変化する「温度シール」と呼ばれる温度感知紙を貼り、定期巡回点検時に目視確認する方法であった。この方法ではどの時期に異常温度上昇が発生したのか正確に把握することはできないため、事故防止として有効な方法ではなかった。そのため、温度変化を即座に把握するシステムの開発が望まれていた。
この新しいシステムは、設備に設置された温度センサーユニットで取得した温度データを、無線で受信ユニットに送り、管理事務所等のパソコンでリアルタイムに監視できるシステムで、1台の受信ユニットで最大12台の温度センサーユニットを集中管理することが可能だ。また、感電の危険がある高圧・電流(最大電圧130kV・最大電流2900Aまで)のような環境でも、通電したままの状態で安全に遠隔監視ができるため、監視作業の安全性も向上している。温度変化を正確に把握することで、設備設計上の温度条件設定にフィードバックし保安技術の向上に役立てることができる。
両社は今後、無線伝送距離、測定時間設定などをニーズに基づいて仕様を固め、1年以内に発売する予定だ。さらに、電気設備だけでなく、物流分野や定温倉庫分野などでの商品温度管理への応用を進めながら、温度以外の湿度などについてのセンサーと組み合わせた多面的監視システムへの幅広い展開も両社で図っていく予定だ。