ソニーは、高温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイ(LCD)の配向膜材料の無機化に成功した。無機材料は光による経年変化の影響を受けにくいため、従来比約4倍の耐光性を実現した。配向膜の無機化技術に加えて、精細度を向上させる新規駆動方式および高精細加工技術「Bi:NATM6」(開発名称)を採用したフロント・プロジェクタ用パネルを2006年春までに製品化する。
特にプロジェクタ用では、配向膜は光源から強い光を受ける。そのため、耐久性の向上がパネルの信頼性を確保する上で重要な要素となっている。これまで配向膜には有機材料が使用されていたが、ソニーでは光による経年変化の少ない無機材料を採用することで、耐光性を従来の約4倍に向上させた。また、従来の配向膜成膜プロセスで必要だったラビング工程を不要とした。さらに同社は、液晶パネルの1フィールドごとに電圧をかけてLCDを駆動させる新規駆動方式「フィールド反転方式」と、画素ピッチ11.5μm(従来は12.5μm)の高精細加工技術を併用した。その結果、従来比10%増の高輝度化と、従来比約5倍の高コントラスト化を達成できたとしている。