日立製作所と日立ディスプレイは、有機ELディスプレイの高精細/高画質化に向けて、2個のトランジスタで構成する画素回路技術と、青色光の強度と色純度を同時に高める青色表示性能向上技術を開発し、2.5型の23万画素(QVGA)の有機ELディスプレイの試作に成功したと発表した。
有機ELは、LCDのバックライトやPDPの高電圧駆動回路が不要なため、薄型・軽量化に適している。明暗のコントラストが大きく、視野角も広いことが利点となっている。その一方、従来では高画質化を複雑な回路で行っていたため、1画素あたりのトランジスタ数が多くなり、同時に高精細化を実現することが困難となっていた。また、外光の反射防止のため偏光フィルムを備えているが、同時にディスプレイ自体の発光も吸収してしまうため、実効的な発光強度が低下するという課題もあった。
これらの問題に対して同社は、ピーク輝度表示などの開発した機能を維持しながら、画素あたりのトランジスタ数を2個に減少させた。また、偏光フィルムによるディスプレイ自身の青色発光の吸収を避けるため、高純度の青色偏光を反射再利用する構造を開発した。これにより他の三原色と比較して性能が低かった青色光の強度および色純度を同時に向上し、より明るく色鮮やかな表示が可能になった。
この技術は、2005年5月22日〜27日に米国マサチューセッツ州ボストンで開催された「Society for Information Display 2005」で発表された。