シャープは、半導体工場から出される無希釈排水中の窒素を90%以上除去できる技術を開発した。独自の現像廃液微生物処理技術とマイクロナノバブル技術を組み合わせ、さらに、微生物を高濃度培養できる微生物培養材を用いている。処理後に汚泥が発生しないため、廃棄物の削減にもつながるとしている。
窒素含有排水の処理方法としては、排水の温度を上げて窒素を気化させ、触媒で分解する方法や、排水を濃縮して産業廃棄物として処分する方法が採用されている。ただし、この方法だとランニングコストやエネルギー消費量の増加などが懸念されていた。
また、従来の微生物処理方法でも、処理時には窒素含有排水を約10倍に希釈する必要があった。そのため、大量の水が必要となり処理設備自体の設置面積が大きくなる点が問題だった。
同社が今回開発した手法は、独自の現像廃液微生物処理技術とマイクロナノバブル技術を融合させたもの。さらに、微生物の棲み家となる培養材の材質と形状を工夫し、微生物濃度を約2倍に高濃度培養できる新たな微生物培養材も組み合わせた。その結果、微生物がより活性化し、窒素含有排水を希釈せず処理できるようになったという。
今後、同社は検証実験を重ね、システムの信頼性を確認するとともに、自社工場における実用化を中心に推進していく。