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2005年07月15日

重厚長大産業から半導体分野に進出しても生き残る
−日本バルカーに見る成長術
 鉄鋼分野や機械部品から半導体製造分野に進出した企業が相次ぎ撤退してから、数年たつが半導体製造そのものではなく、半導体製造に使う材料部品の分野に進出して実を結んでいる企業がある。1927年創業の日本バルカー工業は重厚長大ビジネスから半導体分野に手を広げると同時に米国にも進出して7年を迎え、成長を続けている。高機能エラストマ(弾性体)樹脂を1998年に開発、同時に米国にもオフィスを設けた。特にここ2〜3年は成長し続けていると、Valqua America社のPresidentである吉田亘氏はいう。

 成功の秘訣は自らの技術を生かし、ニッチ市場を狙ったこと。半導体分野といっても半導体製造そのものを手がけるわけではなく、半導体製造装置に使う部品を生産している。自社開発し、売り上げを伸ばしているのは、フッ素添加の高機能エラストマである「アーマー」シリーズ製品だ。半導体装置の中の真空を封止するOリングとして使う。プラズマ装置の中に使っても損傷が少なく、さらに内部ガスが少なく純粋性が高い。しかもOリングには金属の溝に埋め込んで使っても粘着しない性質も要求される。当然寿命の長さも必要だ。これまでは、パーフロロエラストマというハイエンドな樹脂がこの性能を満足していた。しかし、普及型のフッ素系ゴムよりも価格が最近安くなったとはいえ40倍もする。同社の「アーマー」シリーズは、価格を一桁倍程度に抑え性能をパーフロロエラストマ並みに上げたことが売れている要因だと、日本バルカーの先端産業事業部の副事業部長である椿山善昭氏はいう。

 日本では製造装置メーカー、半導体チップメーカーともに納入されているが、米国におけるユーザーは、これまでのところ米国の半導体メーカーだけ。米国では必ずしも純正品が好まれるわけではないため、非日本製の装置に使われているOリング市場にも入り込むことができた。今後は、米国市場で半導体メーカーをさらに拡大していくと同時に装置メーカーにも食い込んでいく。
(津田建二)

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