記事検索

検索方法の詳細


2005年08月09日

Electronic Newsから:
半導体ベンダー生き残りの鍵は低コスト化
 今後の半導体業界を待ち受ける最大の難関は、LSIの処理性能や技術的な機能ではなく、開発コストの低下だ。多くの企業が、LSI設計/製造時の低コスト化に向けた研究開発に注力している。将来の半導体市場を手にするのは、低コスト化のブレークスルーを実現したベンダーとみて間違いないだろう。

 低コスト化への取り組みの例として、ベルギーIMEC社が開発を進めている新しいLSI設計手法を紹介しよう。この手法は、1つのパッケージ内で複数のダイを垂直方向に積み重ねる試みだ。

 この方法を採用すると、積み重ね工程に入る前に、各ダイの製造をほぼ終えておくことができる。さらに、回路モジュール間の距離を短縮できるため、速度向上と消費電力低減につながる。

 ところが問題もある。製造工場で100万個のビアを確実に形成し、必ず動くように作れるのか? 90nmや65nmといった微細プロセスで作ったダイを、動作を妨げることなく接続するにはどんな素材を使えばよいのだろう? こうした問題は未解決で、「この種の設計手法はうまくいかない」と疑う半導体ベンダー・トップもいる。

 しかし、少なくとも取り組みの方向は正しい。仮にダイを積み重ねる方法が成功すれば、欠陥の発生密度は、全機能を1枚のウェーハで実現する大面積のダイよりも実質的に小さくなるだろう。マスクのコストも相当下がる。

 こうした状況のなか米Magma Design Automation社は、具体的な方法は明らかにしないものの、設計コストを2世代前の水準に戻すと宣言した。また米IBM社、シンガポールChartered Semiconductor Manufacturing社、韓国Samsung Electronics社は、新しい手法と再利用技術を組み合わせるアプローチをとっている。

 かつて半導体業界は、プロセスルールがμmに達したときにパニック状態となり、90nmの実現に向け多くの問題を解決してきた。今後も同様の技術革新が業界を前進させ続ける。このような転換が起こるときには、常に勝者と敗者が生まれるものだ。そうした次の大転換期が近づいている。問題は、どのベンダーが生き残るかだ。



Advertisement

HOME | SI(日本版)について | 無償配布申込・変更 | サイトマップ | お問い合わせ | 広告掲載について | 関連サイト