ディスコは、ストレスリリーフプロセス用の200mmウェーハ対応プラズマエッチング装置「DFE8040」と300mm対応の「DFE8060」を開発したと発表した。同装置は、同社グラインダ「DFG8560/DFG8540」やグラインダ/ポリッシャ「DGP8760」とのインライン接続が可能で、ウェーハ裏面研削後のストレスリリーフに使用される。
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| 写真1 DFG8560(右)とDFE8060(左) |
ウェーハの薄化に伴い、裏面研削による機械的ダメージ層がチップの強度を低下させている。このダメージを除去するために、ウェーハ裏面研削後にストレスリリーフプロセスが必要となり、現在さまざまなストレスリリーフ手法が提案されている。ICカードなどに利用されるチップは製品完成後にも外部より応力がかかるため、ダイシングによる機械的ダメージも除去してチップ強度を向上させ、デバイスの信頼性を上げたいという要求がある。
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| 図1 DBG+ドライエッチングのプロセスフロー |
ディスコは、ドライエッチングによるストレスリリーフプロセスを提案する。通常のグラインダとの併用でも効果が得られるが、同社の「DBG(Dicing Before Grinding)」プロセスと組み合わせることでチップ強度をさらに向上させることができるという。DBGプロセスでは、裏面研削前にウェーハをハーフカットし、研削時にチップを分割する。ドライエッチングをDBGプロセスと組み合わせると、ブレードによるチップ側面ダメージも除去することが可能になる。このプロセスでは、ダイシング後にストレスリリーフを行うため、その後の工程から機械的なダメージを受けない。DBGプロセスのストレスリリーフとしてドライエッチングを採用することで、裏面だけでなく側面の機械ダメージも除去できることとなる。結果として、ICカードなどパッケージ後にも外部より応力がかかるデバイスの信頼性向上も期待できる。
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| 写真2 DBGチップ側面の画像、エッチング前(左)とエッチング後(右) |
また、同エッチング技術は、裏面電極形成の品質改善にも適用できる。Pbフリー化に伴い、裏面に電極として金属膜を形成するディスクリートなどのデバイスでは電極に求められる品質がより一層厳しくなってきている。裏面電極形成の際の金属膜の密着性向上やオーミック抵抗の低減が求められているという。オーミック抵抗とは、部材が持つ固有抵抗と部材間の接触抵抗などの和を指し、オーミック抵抗の低減はパワーMOSなどの場合特に重要で、抵抗が低いほど素子駆動時の電力損失を抑制でき、かつ素子に大きな電流を流すことができるようになる。同エッチング技術を裏面電極形成の際の金属膜の密着性向上やオーミック抵抗の低減のために使用した場合、加工前ウェーハの面状態を調整し清浄な状態で面粗さを粗くすることが可能になる(写真3)。
ディスコでは、製品評価のためのテストカットの受け付けを開始するとともに、装置の販売も開始した。既にDGP8760やDFG8560/8540とインライン化したシステムとして世界で数台の販売実績があるとしている。