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2006年08月29日 産総研、空気中の水素濃度を0.5ppm〜5%まで検知するマイクロ熱電式センサーを開発 開発したマイクロ素子の写真 独立行政法人 産業技術総合研究所(産総研)は、空気中の水素濃度を0.5ppmから5%まで広範囲で検知するマイクロ熱電式水素センサーを開発した。この水素センサーは、熱電変換膜とその1部の表面上に形成された白金触媒で構成され、水素と触媒の発熱反応により発生する局部的な温度差を、熱電変換器で電圧信号に変換する。この仕組みは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「熱電酸化物を用いた新型水素ガスセンサー」により開発されていた。産総研は「熱電式水素センサーの研究開発」で、この技術を活かし課題となっていたマイクロヒーターを組み込んだ小型センサーの製造技術の確立に取り組み、チップサイズが4mm×4mmの高性能水素センサーを開発した。
開発された水素センサーでは、熱電変換材料としてシリコン・ゲルマニウム(SiGe)を採用し、シリコン基板上にスパッタ蒸着と熱処理により熱電変換膜を形成し、その上にセラミックス担持白金触媒を集積し、熱遮蔽に優れたマイクロヒーターをMEMS技術で組み込んでいる。マイクロヒーターは、白金触媒が大気中の水蒸気の影響を受けないように、100℃で安定的に動作させるために導入された。この製造プロセスでは、熱電変換膜、触媒、マイクロヒーターを約2mm2のメンブレンに集積した。熱電変換膜は、抵抗値の変化を検出していた従来のガスセンサーと異なり、水素と触媒の発熱反応の局所的な温度差を直接電圧に変換するため、従来では不可能だった0.01℃の温度変化を測定することができる。開発された熱電式水素センサーは、大気中の水素濃度を0.5ppmから5%まで直線的に検知することができる。 大気には水素が約0.5ppm存在し、空気中の水素濃度が4%以上になると爆発する。このため、燃料電池が普及するためには、水素を安全に利用するための測定技術が不可欠だと考えられている。今回開発された熱電式水素センサーは、単一の小型センサーで必要な測定範囲をカバーすることができ、シリコン基板上にマイクロセンサーを集積しているため、電子回路を集積することも可能で、量産化によるコストダウンも容易だと考えられている。産総研はこの水素センサー素子のプロトタイプを試料提供し、水素関連施設での実用化を目指す。 熱電式水素センサーの検知水素濃度範囲と素子からの自発電圧信号(以前の熱電式水素センサと比較) 連絡先>>
参 考>> |
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