半導体産業の古い体質が問題にされている。製造装置が納入されても代金がすぐには支払われていないという問題だ(Semiconductor International日本版3月号、p.14)。従来は商習慣という言葉ですまされてきた。時代遅れになっても日本の商習慣だから従わなくてはならない、と言われてきた。折しも、ライブドアがニッポン放送の公開株を買い、経営権を手に入れるという「事件」が起こっている。今の半導体産業の状況と似ているかもしれない。
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株式市場に上場され公開されている株は誰でも自由に買える。大量に買ったから経営に参加できるというだけの話である。市場経済の社会で株式市場が開かれている限り、誰でも参加できる。いわば、開かれたコミュニティでの取引のはずだ。
しかし、企業対企業だけの閉じられたコミュニティで企業買収の話があると表沙汰になることなく受け入れられてきた。もちろん、企業に参加しているのは血の通った人間であり、従業員である。では、閉じられた社会では人間を大事に考えられてきただろうか。商習慣という言葉で片づけられてきたのではないだろうか。従業員の意見をまだ聞いていないホリエモンへの批判が高まっている原因の一つはこの点にある。
しかし、閉じられた社会での取引が良くて、開かれた社会での取引はだめか、というと必ずしもそうではない。閉じられた取引での企業買収合併の結果、元の企業同士が結託し、元他企業の人たちを追放したという話は、これまでの歴史の中で枚挙にいとまがない。ライブドアが悪くてソフトバンクがよいという保証は何もない。
ただ、ライブドアが商習慣という日本の古い取引形態に風穴を開けた功績は大きい。実は、株式市場に上場するという社会的責任の意味を、日本企業の典型である西武グループでさえ知らなかった、ということも最近わかった。開かれたコミュニティで取引するルールを大の大人(西武グループやフジテレビ)が知らなかったのである。
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