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2005年5月号
Semiconductor Packaging
貫通電極技術の適用範囲が拡大の兆し
John Baliga
* * * *

 長年、チップを貫通する接合技術は存在していたが、その用途はごく一部に限られていた。近年、Si貫通電極技術はMEMSのパッケージング技術や三次元パッケージング技術への応用が検討されている。超先端電子技術開発機構(ASET)の研究者は、カメラ付き携帯電話用のデバイスに使用できる貫通電極技術を開発した。

図 ASETの手法は、Cuビア、Cu-Sn合金の接合部、接着剤を使用し形成された。(出典:超先端電子技術開発機構)

 貫通電極の用途には過去にRF ICがあった。貫通電極はRFチップをフェースアップで接続するのに使用されていた。MEMSのアプリケーションが増えてきているため、それぞれのウェーハでMEMSデバイスと電子部品を作ることが高価ではなく、信頼性の高い方法となっている。多くの場合、貫通電極はMEMSデバイスの隣に設置されている。アプリケーションによっては貫通電極がパッケージサイズを小さくし、超薄厚のチップと大きなチップを接合するために使用されているものもある。
 三次元パッケージング技術により、貫通電極の研究が盛んになってきている。配線密度が上げられるだけでなく、貫通電極は熱を除去するサーマルビアを提供しながら、全体の配線長を短くすることで電力を削減できる。Cu融接させるのは難しいため、ウェーハ間接合にはCu-Sn合金プロセスを採用している。
 ASETは、10mm角深さ70μmの形成されたビアにCuめっきを行った貫通プロセスを開発した。ビアの側壁には200nm厚の絶縁膜を堆積させている。ビアを20μmピッチで配置することに成功している。このプロセスでは、石英のハンドルウェーハとUVキュアできる接着技術で超薄厚ウェーハの使用も可能にした。
 ウェーハ裏面にはSiNの保護層がある。表面には1.5μm厚のSnに5μm厚のCuバンプがビア上に形成されている。Cu3Sn合金を結合できるようにSnの厚さは設計されている。
 接着剤はウェーハ接合のために使用されたが、その量はバンプの先がプロセス中で乾燥するほど薄くなっている。これによりボイド欠陥が発生しないようになっている。2枚ともSiの場合、熱膨張係数の不一致が懸念されていたが、ASETは接合に成功している。

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 ビアチェーンをリングオシレータテストで調べてみると、貫通電極が十分に接続しているため数GHzまで信号周波数が得られている。この技術を使って、カメラ付き携帯電話用のCCDイメージセンサを試作した。検出画素それぞれに素子を配置する必要がなく、また、CCDシグナルを近接の素子に送る必要もないため、貫通電極技術によりそのままの検出シグナルを真下のチップに送信することができる。これにより信号処理時間を削減しながら、撮像素子のフィルファクタを高めることが可能だ。生の信号がそのまま送信されるため、検出器は検出したデータを正確に維持することができる。
 米国では、DARPA(Defense Advanced Research Projects Agence)プロジェクトにおいてこのタイプのセンサーの開発が進んでいる。VISA(Vertically Integrated Sensor Arrays)プロジェクトでは、積層構造のような手法で画素サイズやダイナミックレンジ、フレームレートを改善しようとしている。ASETの技術により実現したカメラ付き携帯電話用モジュールは、素子の複雑さとパッケージの大きさを減少したことだけでも十分に意義があった。
 三次元パッケージング技術で貫通電極技術が使用されるかどうか分からないが、民生機器の量産や軍事機器、その他多くのアプリケーションに有効であろう。ASETによるこの功績と、この技術により作られたカメラ付き携帯電話がその証拠と言える。

超先端電子技術開発機構 www.aset.or.jp

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