無償購読申込・変更
Email Newsletter登録
記事検索

検索方法の詳細



2005年6月号
GSMC、プロセス技術と
生産能力の向上で顧客獲得

姚 鋼(主幹記者)

* * * *
 米IC Insights社の最近のレポートによると、中国ファウンドリの市場シェアは2004年に3倍に拡大した。このうち、Grace Semiconductor(上海宏力半導体製造有限公司:GSMC)は2003年に比べ660%成長し、伸び率は世界のファウンドリ業界においてトップであった。IC Insightsによるランキングでは、GSMCは2004年の世界ファウンドリ業界において11位にランクインし、売上高は1億9000万米ドルに上った。ただし、同社の660%という成長率は、2003年のテスト生産段階を比較ベースとしたものである。
 GSMCは半導体ファウンドリとして、2000年11月18日に上海浦東張江ハイテクパーク内に礎を築き、第1期プロジェクトには16億3000万米ドルが投じられた。GSMCの総経理補佐である劉韶華博士によると、同社は2つの300mmウェーハ工場を完成させており、このうち第1工場のAライン(200mmウェーハ生産ライン)は2003年4月に稼働を開始した。2004年下半期における200mmの月間生産能力は2万7000枚に達し、同時にデザインルールが0.13μmでCu/Low-kプロセス技術を持っているという。

Advertisement
 GSMCの工場は300mmの生産規格に沿って設計されている。工場内の独特な微振動防止設計により、65nmノードの技術的要求にも対応することができる。広さ2万4000m2のクリーンルームは、ファウンドリでよく採用されているミニエンバイロメントを導入しているほか、先端プロセス技術と優れた製造サービスを提供するため、クリーンルームには最先端の設備も設置されている。このうち、ニコンのKrF露光装置は解像度が0.1μmにも達し、プロセス技術の向上に充分な余地を残している。このほか、米Novellus Systems社のCu配線プロセス対応装置を2004年から導入している。
 半導体製造の先進的なプロセスを保有するファウンドリとして自負しているGSMCは、プロセス技術の急速な変化に対応するため、積極的な技術研究開発計画を打ち出している。  劉韶華博士によると、GSMCは顧客がファウンドリの保有するプロセスに従って製品を設計せざるを得ないといった業界の従来の慣例を改め、顧客の設計に基づいて自らがプロセスを調整するという戦略を採用している。これにより顧客は市場で独特な優位性と競争力を得ることができ、GSMCの「双方の利益創出」の目標を実現させている。
 例えば、GSMCの0.15μmプロセス技術は各種高性能のロジック製品、無線通信機器、各種携帯機器などに幅広く応用することができる。0.15μmプロセス技術を中国で初めて提供するファウンドリとして、GSMCは同技術により高性能、低電圧、低消費電力のデバイスを提供できる。このうち、1.5Vの汎用デバイスは、高密度プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)向けに信頼性の高いプラットフォームを提供している。一方、1.2Vの高性能デバイスは画像処理デバイスと高速SRAMに広く応用されており、その低消費電力特性により携帯機器および無線通信機器への採用で大きな優位性を持っている。
 技術の研究開発においても、GSMCは多方面から切り込むことで発展を図っている。経験豊かな専門家チームにより新技術を独自開発する一方で、設備業者との緊密な協力により、彼らの技術と経験を自身の研究開発の加速に活かしている。同時に、GSMCは垂直統合型製造企業(IDM)および研究機関との提携を検討しており、技術提携もしくは共同開発することで自身の研究開発の加速と完全化を図ろうとしている。例えば、テスト生産期間中には、日本の沖電気より0.22μmのロジック製品の製造技術の供与を受け、テスト生産段階にありながら高い歩留率を達成させた。

GSMCのロジック技術における発展計画

 GSMCは知的財産権の刷新に尽力する一方で、知的財産権の保護も極めて重視している。会社設立からわずか2年余りの間、GSMCが知的財産権顧問委員会の審査を通じて特許申請を行った発明案件は150件以上に上り、目下、既に2件の発明特許が公告段階に入っている。このような状況の中、同社は1週間に4件の割合で、毎年200件の特許を打ち出すという目標を打ち立てた。顧客と自身の知的財産権を守るため、同社は系統的な情報安全システムを確立しており、これをベースにISO 17799情報セキュリティーマネジメントシステムの確立を推進している。
 現在、GSMCは既に多数のIDM、設計会社、設計サービス会社およびIP業者と戦略的パートナーシップを締結しており、構造設計からマスク製作前までのトータルな設計サービスの提供を可能にしている。劉韶華博士によると、GSMCは戦略的パートナーとの緊密な協力を通じ、顧客にトータルな設計サービスと完全なIPリソースを提供することで、ワンストップ型の設計サービス、柔軟的なNRE(非反復エンジニアリング)方式もしくは利益共有の提携モデルを実現し、すべての業者が利益を創出できる局面を切り開いているという。


HOME | SI(日本版)について | 無償配付申込・変更 | サイトマップ | お問い合わせ | 広告掲載について | 関連サイト