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2005年6月号
Wafer Processing
装置インターフェースの新規格が登場、
日米で取り組みに違い
Jun Takahashi
* * * *
 半導体によりIT産業を創出したとも言える半導体製造産業だが、こと自らの製造ラインのIT化に関しては保守的だ。個々の半導体製造装置と工場は20年近くSECS/GEM規格に準拠したインターフェースで繋がれている。しかし、この規格はSEMIが策定した独自のプロトコルをベースにしているため拡張性に乏しく、これ以上新規機能を追加することが困難となってきた。APC(Advanced Process Control)はロット単位から枚葉単位となり、また、欠陥検出・分類(FDC:Fault Detection and Classification)ではミリ秒レベルでの高速通信が必要でSECS/GEMでは追いついけないのが現状だ。

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 一方で製造プロセスの高度化が進み、また、プロセスチャンバの生産性は極限まで高められている。さらに生産性を上げるためには、搬送系も含めて装置の総合実行稼働率(OEE:Overall Equipment Efficiency)の向上が必要だ。2001年より米International SEMATECHと半導体先端テクノロジーズ(Selete)/電子情報技術産業協会(JEITA)がOEEの改善を目的にEES(Equipment Engineering System)の開発に着手し、EESの概念の定義や装置動作信号の収集や装置との通信の標準仕様の作成を始めた。
 製造装置とのデータ通信のやり取りに関するEDA(Equipment Data Acquisition)規格が策定され、EDA(Interface A規格)は、XMLベースで半導体メーカーに装置の診断やAPC(Advanced Process Control)などのアプリケーションへのアクセスが可能になっている。米Microsoft社はInterface Aへの対応をサポートを行っている(2005年5月号 Technology News-「Microsoftが装置インターフェースをサポート」参照)。
 また、「Interface A」以外にもe-Manifacturingを実現する新たなインターフェースとして基本プロトコルにXML/SOAP/HTTPを採用した「Interface B」、「Interface C」が規格されている。Interface Cには米Intel社からの要望が強く反映されている。Intelは、Interface Cによって、離れた工場間の情報連携を行うことを基本コンセプトに置いている。世界中にある同社工場をXMLベースで一元管理する狙いだ。装置メーカーでは米Applied MaterialsはInterface Aに対応しながら装置に独自のポートを設けEESの取り組みを強化しているようだ。一方で日本側の取り組みは少々異なる。Seleteを中心としてTDI(Tool Data Interface)仕様が開発された。TDIでは装置側にデータベースを設置する方式を採用している。TDIのデータサーバの情報を装置メーカーも活用し、付加価値を半導体メーカーに提供することが可能となる。

図 EDA関連標準規格の構成(出展:みずほ情報総研の資料を基に弊誌が作成)

 2005年に入ると、国内半導体メーカー数社はTDI仕様への対応を装置メーカーに要望し始めたようだ。半導体メーカーは、EESの導入を2005年内には本格化することになりそうだ。製造装置メーカーはInterface AやTDIへの対応が求められているが、国内装置メーカー単独でそれらに対応できるメーカーは少ない。Interface AやTDIの導入に向けては、みずほ情報総研が対応製品を提供している。Interface AとTDIはデータの送出方法と蓄積・管理方法であり衝突するものではない。みずほ情報総研では同社「FainsCom/EES」シリーズでTDIに対応した「FainsCom/TDS(Tool Data Storage)」によるデータの蓄積・管理と、Interface Aに対応した「FainsCom/EAI」によるデータ収集と送出管理を同時に導入することができ、それらのデータ分析・可視化を「FainsCom/EDV」で行うことができるとしている。
 懸念は膨大なデータのハンドリングとセキュリティの確保で、本格的な導入にはまだ調整が必要であろう。しかし、データの有効活用により装置メーカーは付加価値として新しい機能を提供することもできる。例えばターンキーソリューションを可能にすることで装置設置後の検収期間を短縮し、大幅に立ち上げコストを削減することも可能になる。E-Manufacturing実現への道筋がいよいよ具現化することになる。


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