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計測装置は、その計測器で使用する校正以上の性能や正確さを得ることはできない。これまで、微細な構造に対して十分正解なライン幅の基準となるものが存在しなかった。そのため、測定精度にある程度妥協しなければならなかった。これを補うために、いわゆる「ゴールデンウェーハ」が使われてきた。この方法では、ウェーハ上に膜が付いていて、その膜の厚さを測定器で計測する。そして、ゴールデンウェーハは別の工場に送られて、元の測定値を確認するために再測定される。その後、そのウェーハの特定のラインに合わせて、プロセスを構築または調整していく。しかし、このようなやり方は実用的でなく、また有効期間も不明確である。というのは、その標準ウェーハが破損し、新しいものが必要になった場合、再現性のある測定が保証できなくなる。
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図 NISTの原子の「定規」の断面写真。(上)6つのSi構造があり、幅が40nmから275nmの範囲。紫色の長方形(下)は40×150nmのチップ構造で、封入している材料に囲まれている。拡大した写真は測定を校正するときに使うSi原子の結晶面を示している。画像はよく構造が分かるように色が着けられている。(出典:米Accurel Systems International社とNIST) |
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このように高品質のライン幅の基準は、測定におけるいわゆる「聖杯」の一つと考えられてきた。しかし、微細化に伴って、基準のために基準を作るという新たな問題が生じてきた。このようにトレーサブルな基準は、測定器同士の整合を取るのに大変有効で、測定器が誤って測定していないかを診断したり、問題を突き止めるなどに役に立つ。異なるライン幅になっていくと、測定されたライン幅の変動が既知のライン幅の校正に合っているかどうかの心配が付きまとう。ライン幅ラフネスは別の問題を引き起こしている。もし、レジストのエッチングやエッチングしたエッジが荒れている場合、どのくらい測定器に起因しているかあるいは、測定したサンプルから起因しているものか判別できるような基準はない。これはより小さなライン幅を作ることとは別の問題である。
例えば、AFM(Atomic Force Microscope)の場合、測定精度はプローブの先端の幅に依存している。プローブの先端を正確に測定できるような十分に校正された基準はなかった。製造上の誤差があるため、すべてのプローブの先端の幅が少しずつ異なっている。また、プローブの使用量によってもプローブの消耗量も変わってくる。
2005年2月末から開催されたSPIE MicrolithographyのNIST(The National Institute of Standards and Technology)と米SEMATECHの共同スポンサーで行われたワークショップで、2つの組織がテスト構造を発表した。この構造から最終的にトレーサブルな基準が得ることができ、細い線幅も対応できるようになっている。このテスト構造は正確にエッチングされたSiのラインで構成されており、ライン幅が40nmから275nmまである。そして、定規の目盛りの代わりにSi結晶格子内の原子間隔を使って寸法を測定する。この構造は、Siウェーハ中に9×11mmのチップが埋め込まれており、これを製造モニター用の測定の校正に使った場合、2nm未満の不確実性を保証することができる。
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