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2005年7月号
Semiconductor Packaging
ナノテクノロジーがPbフリーを救う
John Baliga
* * * *
 Pbフリーの要求とRoHSは現実にやってくる。多くの企業が要求に対応したプロセスと製品を揃えようとしているが、Pbフリーはんだを使うのを考慮するべき理由はまだたくさんある。ナノテクノロジーを使った導電性接着剤により、この問題を解決することができそうだ()。米ジョージア工科大学のC.P. Wong氏は、この問題の解決に取り組んでいる。
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 この導電性接着剤をPbフリーはんだの替わりに使用することで、プロセス温度を低くできるという。Pbフリーはんだは一般的なはんだより溶解温度が高く、また、デバイスは高温に敏感になってきている。例えばフラッシュメモリーは、パッケージング前にプログラムされる場合があり、過度の高温はデバイス自身を破壊しなくてもプログラムを壊す恐れがある。Low-k膜もまた、Pbフリーはんだの温度にさらされ分解してしまう可能性がある。65nmノード以降では、拡散も問題となり得る。また、MEMSやセンサー、光デバイスなどもPbフリーはんだのプロセスと互換性がないかもしれない。
 導電性接着剤の特性を強化する1つの方法は、ナノサイズの金属粉を使うことだ。接着剤は、Ag粉を75wt%含有しているが、もし粒径10〜40nmのメタルパウダーを積むと、Agパウダーがトンネリングと浸出のために導電性を高めるために接触している必要がない(図1)。米NanoDynamics社のAlan Rae氏によると、導電性は濃度1wt%で達成できるという。そのような粉を導電性接着剤として使うには、パウダーが固まらないようにしなければならず、微小なサイズと高い表面エネルギーがこれを難しくしている。
 これが実現できれば、導電材料よりむしろ接着剤でレオロジー特性が決められることになる。この場合、導電性接着剤は取扱う材質により最適化するように手直しできるため、インクジェットによる接合も不可能ではなくなる。
 また、Wong氏の研究グループは、このサイズのパーティクルがメタルパッド間のコンタクトポイントからダイボンディングプロセス中に押し流されることが分かった。実際にキュアプロセスの間、接着剤が縮小することで、メタルとパッド面は接着される。そのように微小なパーティクルで満たされた接着剤は、アンダーフィルとして機能することが判明した。
図1 ナノサイズのAg粒子1wt%を使うことで接着剤が完成する。
(出典: NanoDynamics社)
図2 この用途では互いにくっついて欲しいため、整列したカーボンナノチューブは安価で製造できる
(出典: 米ジョージア工科大学)

 ナノサイズのメタルパウダーのもう一つの用途は、はんだペーストの中だ。この応用例では、より小さなパウダーの反応によりメタルの融点を下降させ、はんだの融点を低くすることができる。はんだが溶かされたあと、その特性は普通のはんだと同じものとなる。はんだの中のナノサイズパウダーの使用は、この融点の調整が可能なため、いろいろなアプリケーションで調査が進んでいるとされる。
 導電性接着剤の特性を強化するもう一つの方法は、それにカーボンナノチューブを入れることだという。Wong氏の研究グループは、最近この研究の成果を発表し始め、さらに多くの成果が米フロリダ州で開催されたElectronic Components and Technology Conference(ECTC)で発表された。
 カーボンナノチューブは分子間力で互いを引きつける傾向がある。伝導性のカーボンナノチューブが接着剤の中に入れられると、ナノチューブで作られる「ロープ」は密着性を高め、接着剤を補強しながら結合をより強くする。
 半導体のためのカーボンナノチューブの製造では、ナノチューブが互いにくっついてしまわないように製造するのが課題となっている。しかし、この応用例では、逆にくっつくことが求められている。Wong氏の研究グループは、接着剤用のカーボンナノチューブの作製に成功した。(図2)。
 先端のセンサーやCMOS以降の半導体開発のために、ナノテクノロジーの開発に勤しんでいる人々がいるが、その間にもナノテクノロジーは安価なパッケージ用のソリューションに適用することが可能となっていた。少しの運で、ナノテクノロジーのインフラが構築できる。CMOSが息切れして、新技術を必要とするときには準備は完了しているかもしれない。

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