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2005年8月号
中国でDRAM生産が再び始まる
HynixとSTの合弁メモリー工場が着工

姚 鋼(主幹記者)

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 伊仏合弁STMicroelectronics社と韓国Hynix Semiconductor社が、総投資額20億米ドルを投じて建設する合弁の無錫工場が、ついに着工した。今から6ヵ月後には、中国は再びDRAM工場を保有することになる。米国には米Micron Technology社、日本にはエルピーダメモリ、韓国にはSamsung Electronics社とHynixがあり、台湾には茂徳科技(Promos)、力晶(PowerChip)などがある。しかし、2002年に華虹NECがファンドリーに転向以降は、中国にDRAM専門の製造ラインはなくなっていた。
 4月28日の定礎式上で、Hynix半導体理事長兼CEOのEui-Jei Woo氏は「当社は既に韓国、米国、中国に繋がる世界の製造ネットワークを構築した。新工場はHynix-ST及び無錫政府と長期に相互利益となる提携及び発展関係を保持していく」と述べた。またSTのCEOであるCario Bozotti氏は「無錫合弁企業の設立により、中国という成長が速い半導体市場でSTの総合力をさらに強化していく」と述べた。
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 両社の積極的な姿勢はHynix-ST合弁の無錫工場が尋常でないスピードで邁進するのを表しているようだ。計画では、Hynix-ST工場の建設工事は2005年の9月に完了し、2005年内には90nmプロセス技術を採用し生産能力2万枚/月の200mm製造ラインが試験生産を始め、2006年上期には512M DRAMの本格量産を始める。市場需要があれば、2007年には1GB DRAMを生産する予定になっている。
 STのMario Licciardello氏は、「合弁工場の200mmラインの製造装置は、2005年の第3四半期に設置され、第4四半期には少量生産を始め、2006年下期までに量産に入る。300mm生産ラインは2006年第1四半期に装置を設置し、2006年第2四半期に試験生産を行い、2007年上期に量産段階に入る。投資比率や生産能力の配分、理事会の9名のメンバー構成などにおいて、いずれもSTが1/3、Hynixが2/3の割合を占める。具体的な製品の比率などは市場が決める」と説明している。
 Hynix半導体副総裁、無錫合弁公司総経理のOh Chui Kwon(権五哲)氏は、「DRAMはHynixの主要製品であり、現在中国のDRAM市場で40%のシェアを握り中国市場で一番大きなDRAMサプライヤとなっている。生産能力に限りがあるため、Hynixは現在一部のDRAM業務を台湾のPromosに委託している。以前、Hynix投資会社がこの合弁工場に反対し挫折しそうになったこともあった。今回は投資者たちが合弁企業に対する自信を強めるよう、Hynixは飛行機をチャーターし国内投資者を無錫に迎え視察を行っている」と語った。
 200mmと300mmの2本の製造ラインには、共に1万8000m2のクリーンルームがあり、HynixにDRAMおよびSTにNAND型フラッシュメモリーを提供するほか、SIP(システムインパッケージ)やMCP(マルチチップパッケージ)のDRAMをSTに提供する。STは携帯電話やコンシューマ電子機器用のSIPやMCP用DRAMのニーズを認識しており、同時に、STのNAND型フラッシュメモリー技術もHynixにとっては製品競争力を高めることができる。
 STは2003年4月に韓国に研究開発センタを設立した。現在45名の研究開発要員がNAND型フラッシュメモリーの研究開発に携わり、開発したNAND製品は既にHynixで2004年第4四半期から量産を始めている。HynixとSTの両社は知的財産権を等分している。

 STは、「欧州工場の生産能力を中国の無錫に移転することは可能だ」という。Carrio Bozotti氏は今年1月、「STは欧州の150mm工場の製造能力を閉鎖あるいは縮小して、欧州の製造拠点をアジア太平洋地区に移転する」と表明した。STのメモリー部門は縮小しており、とりわけNOR型フラシュメモリー市場のシェアの低下が著しい。現在の合弁による体制から、今後はHynixがSTの業務を引継ぐ方向へと変化する可能性も否定できない。2004年のHynixのNAND型フラッシュメモリーの出荷量はSTの10倍前後であると予想され、しかも近頃STはそのメモリー事業を売却する準備をしているとも伝えられている。
 現在Hynixのメモリー部門は高性能サーバ用メモリー、画像表示用メモリー、携帯機器用メモリー、コンシューマ機器用メモリー、NAND型フラシュメモリーなどを製造しており、この合弁工場で製品ラインナップを拡充していく狙いだ。また、STの技術を使用して自社のNAND型フラッシュメモリーの技術レベルを向上させていく意図も明らかだ。
 Oh Chui Kwon氏は、「合弁工場は本来の計画より遅れたため、採用する製造技術も変わった。中でも、200mmラインは90nmプロセス技術を採用し、韓国から無錫に移管される製造ラインは既に開発を完了している。歩留まりも満足できるものだ。2007年に量産を開始する300mmの新しい製造ラインは、70nm以降のプロセス技術を採用しNAND型フラッシュメモリーを製造する」という。「合弁工場は、成熟した先端製造技術を採用することができる。もし市場の需要があれば、当社はさらに先端の技術を開発し使用する」とMario Licciardello氏は付け加えた。
 Hynixは先日、韓国M10工場にある初めての300mm製造ラインが正式に量産に入り、歩留まりは既に業界の最高水準に達したと発表した。HynixのM10工場は既存のM5工場の200mmラインを改造したもの。現在同工場は90nmプロセスで300mmウェーハ月2万枚を製造し、市場の要求に応じて拡張増産していく考えだ。Hynixは3カ月で90%の初期良品率を実現し、旧工場を改造することで少なくとも10億米ドルの投資費用を節約した。Hynixは工場建設時に投資を抑制することと製品の良品率をすばやく向上させることに並々ならぬ力を持つ。Mario Licciardello氏の「合弁工場は営業開始初日から黒字が出る」という言葉も大げさではないかもしれない。

中国FPD産業の幕開け、国内外企業が全力を集中

陸 楠(主幹記者)

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 中国のフラットパネルディスプレイ(FPD)市場の巨大な潜在力が、多くのFPD関連サプライヤの注目を集めている。中国国内外の装置、材料、部品サプライヤは、中国のTFT-LCDパネル製造産業の稼動開始によって拡大する市場に大きな期待を持っている。現在中国で活躍するFPDサプライヤの準備状況を見てみよう。
  帝光   中国の発光ダイオード(LED)企業を世界の一流企業に
 1996年に成立した帝光電子有限公司は、LED/CCFL(冷陰極蛍光ランプ)バックライトの研究開発、製造、販売を専門に行う中国企業である。2003年以前には、帝光もやはり中米合弁会社であったが、多くの中外合弁企業とは異なり、中国側が技術を、米国側が資金を提供している。
 ここ10年ほど、バックライト分野でコア技術の自主研究開発を行っている帝光は、自社のオプトエレクトロニクス総合実験室を設立し、既に2600超の異なった製品と2960の金型を開発した。このうち、2000製品は既に量産に入り、LCD/CCFL白色LEDバックライトのプロジェクトは、2003年の国家重点新製品計画に組み入れられた。また、新型高効率のTFT-LCD用発光源の研究開発も2005年の国家科学技術開発計画に組み入れられている。
 帝光電子の副総工程師である鄒華徳氏は、「現在帝光が研究開発しているコア分野は、LCD用バックライト、半導体照明及び一般照明製品であり、導光板、発光デバイス、新構造などの組合せ技術で、17件の知的財産権特許を擁している。他社製品と比べ、透光率が20〜30%、均一性25%、光効率は20〜50%優れている」と述べる。
 帝光の従業員数は、創業時10余人から現在3000人へと拡大し、2003年にはハイテク企業に選ばれ、射出成形金型等の加工設備86台、材料供給からシルクスクリーン、ボンディング、ハンダ及び組み立て実装ラインが68本、ウルトラ・クリーンライン36本から構成されている2万m2のクリーンルーム、及び8000m2のウルトラ・クリーン射出成形ラインがあり、1型から50型の導光板を製造でき、日産20〜30万個の能力を達成している。
 鄒華徳氏によると「帝光は2005年末までに、現在32型が必要とする1120個のLED使用量を2/3に減らし、2006年には50%まで減らす。全体の電力消費量は現在の100Wから30〜40Wまで低減する」という。「中国のFPDを現在のCRTのように大衆化するには、産業へと発展しなければならない。政府のサポートを通じて、企業が孤軍奮闘する状況を改めることが必要である。韓国、台湾の急速な発展は、政府の後押しの賜物である」と語っている。
  光陣   有機ELの市場に期待
 この2年ほど、携帯電話のサブディスプレイが有機EL(OLED)ディスプレイの最大の適用分野であり、有機ELディスプレイ販売量の約52%を占めている。その他、MP3プレーヤーは28%、カーオーディオは7%となっている。MP3プレーヤーへの搭載は増加しつつあり、また応用分野は多様化している。韓国Samsung Electronics社は近く40型有機ELディスプレイを発売すると発表している。
 光陣(Lite Array)社のマーケット及び販売部総監である張文偉氏は、「全てのディスプレイに有機ELが用いられることになるだろう。なぜなら、省エネや軽量薄型、応答時間の良さなどのメリットを備えているため、将来TFTに取って替わる。2008年までに、OLEDの寿命は現在の2万時間から5万時間に伸び、TFTに匹敵する」と考えている。
 2000年に米Kodak社OLEDディスプレイ技術の特許使用権を得たLite Arrayは、中国市場で初の有機ELディスプレイ専門メーカーとなった。同時に、Lite ArrayはKodakと三洋の特許を使用し、関連するパッシブマトリックスOLEDディスプレイ製品に応用する権利を取得した。本部が香港にあるLite Arrayは、工場を東莞に設立した。
 張文偉氏によると、KodakはOLEDの技術パイオニアで、OLEDは既に一部のモバイル製品に大量に搭載されている。携帯電話サブディスプレイ及びMP3プレーヤーはここ1年来最も急速に応用分野を拡大した。他に、デジタルスチルカメラもまた重要な応用分野だ。Kodakが2004年に発表したデジタルスチルカメラ「EasyShare LS633」は、OLEDを初めてディスプレイに採用した。またLite Arrayは最近CMOSカメラモジュールの生産ラインを新設し、携帯電話及びポータブル製品の高画素CMOSモジュールを専門に製造応用しているという。
  華飛彩顕   新型CRT「SuperSlim」でCRTが復活
 超薄型CRTの「SuperSlim」は2003年から韓国LG Philips Displays社の英国工場で生産が始まった。2004年10月に傘下の華飛彩色顕示系統有限公司の南京工場で生産を始め、21型を製造し、また韓国の亀尾工場では32型の製造を開始した。しかしLG Philips Displaysは2005年に中国で29型のSuperSlim製造を決定している。
 LG Philips Displaysは、「SuperSlimはLG Philips Displays独自のCRT技術で、厚さ(38cm)は従来のCRTより30%薄く、需要は2005年第1四半期の50万台から第2四半期には100万台に増加する」と述べている。中国カラーテレビメーカーのTCLと創維の完成品に採用され、康佳(Konka)と長虹は導入段階、海信(ハイセンス)と海爾(ハイアール)は試生産の途中になっている。
 華飛の市場販売総経理である李修華氏は「CRTの最大の脅威はFPDである。しかし20年前、既にCRTは斜陽産業と言われていたが、しかし今日でもCRTはディスプレイ製品の中で最も効率が優れている」。LG Philips DisplaysのLCD部門は2005年の第1四半期で5300万ユーロの赤字であったのに対し、SuperSlim CRTの利益はかなり高かったとされる。
 李修華氏は「FPDの画質の問題は、2008年までには実質的に解決することが出来ない」と認識している。プラズマディスプレイ(PDP)の暗さ、LCDの残像という2つの大きな欠陥は、簡単には解決できない。現在のFPDの投資額は倍増しており、CRTとの価格格差は縮小しない。32型のSuperSlimとLCDを比較し、両者には少なくとも500ドルの価格差があり、画質はLCDがSuperSlimのレベルに追いつかないという。

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