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2005年8月号
Lithography
液浸リソの成果と課題が明らかに
Aaron Hand
* * * *
 
 液浸リソグラフィ技術の開発は大きな前進を遂げたが、それでもいくつかの克服すべき課題が残されているようだ。Semiconductor International誌では、2日間にわたって開催されたオンライン・コンファレンスの中で液浸リソグラフィ技術を議題に挙げた。そこで業界のキーパーソンたちが最新の成果と、直面する課題について明かした。パネリストに、米IBM Microelectronics社液浸リソグラフィ開発のプログラムマネージャDan Corliss氏、米Intel社から米Sematech社に出向し液浸リソ技術の戦略プログラムマネージャを務めるAndrew Grenville氏、米Freescale Semiconductor社Advanced Optical Lithography Groupに所属しSematechに勤務するWill Conley氏らが名を連ねた。
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 Corliss氏は、IMPLSEと名付けられたIBM、蘭ASML社、米Albany NanoTechによる複数年の共同開発プログラムについて説明した。同プログラムの第1段階は、ASMLで使用されているプロトタイプの露光装置を用いて液浸リソの素質を見ることだった。そしてIBMは、2004年12月に液浸露光装置により量産チップのビア形成に成功した(2005年4月 Features−「ArF液浸技術にどっぷり漬かる半導体メーカー」参照)。この時ドライプロセスと同等な結果が得られたという(Corliss氏)。
 Corliss氏は、液浸リソを使った同社MPU「PowerPC」のSEM画像を示した()。4層のビアとメタル配線を見ることができ、その内1層に液浸技術が導入されたという。「それがどの層かを見つける方が難しい。多くのリソ技術者はこれらの層すべてで何ら異なる点はないと結論付けるだろう」。

まだまだ発見すべきものがある

 Grenville氏とConley氏はSematechで進められているプロジェクトについて語り、いくつかの迫りくる課題について明かした。Grenville氏の研究グループは、CaF2レンズのコーティングをテストした。この材料はレンズ後玉に使用されると考えられているが、水中で劣化してしまうため保護用のコーティングが必要になるという。研究者はさまざまな組成や厚さのコーティング膜をテストし、その内1/4のものは1年間相当におよぶ寿命試験においても変化や劣化が見られなかったという。その他の50%には、表面ラフネス、コーティング層の薄厚化、黒ずみ、照射領域の変色など、わずかな変化が見られただけであった。
 Grenville氏はまた、2年相当の寿命試験においても1%未満の変化に抑えた高性能コーティング材料があることも明らかにした。最終的には、光学系のコーティング材料には寿命10年を求めているが、Grenville氏は、予測としては良好な結果だと断言する。
 Grenville氏の研究グループは、レンズを汚染する物質の発生源についても検証し、楽観的な結果が得られた。加速試験により高濃度の汚染を取り込んでも、光学系後玉の汚染は低かったという。「総じてレンズ後玉への汚染に関する問題が取りだたされる可能性は低い」という。
図 ビア1層の形成に液浸リソ技術を採用したMPUの断面SEM画像
(出典:米IBM社)

 Conley氏の研究グループは、米Rochester Institute of Technologyに設置されている英Exitech社のNA(開口数)1.05の露光装置を使ってさまざまなタイプのPAG(Photoacid Generators、光酸発生剤)を検証し、PAGがいかにして水や水表面と作用するかを調べた。TPS-Tf、TPS-Nf、TPS-Of(PEOS)型などいくつかのPAGでアニオンの連鎖の長さで浸出量の増加が見られた。PFOSのアニオン鎖長は8でPAGの濃度は80ppb、アニオン鎖長が1のTPS-Tfで5ppb未満となった。
 レジスト内のPAGの量の影響を検証した結果もある。PAG 1%では表面測定で5ng/mLを継続して記録したが、PAG 5%では水と接触した初めの瞬間に急峻に浸出し、減少していった。この結果を見て、レジストをリンスしてみた。「PAGの浸出量と時間の関係を見ると、浸出ははやくに発生することが分かり、減少することなく、緩やかに増加していく」という。
 実験では、0、1、10、15秒のリンスでプロセスウインドウのばらつきは見られなかったが、30秒と60秒の結果では露光ラチチュードと焦点深度の減少も見られた。また、さまざまなリンス時間でのコントラストへの影響を比べたが、15秒までの違いは少なく、30秒のリンスでコントラストは30%減、60秒のリンスでコントラストはおよそ50%減少したとしている。

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