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2005年9月号
Wafer Processing
進化するMIGFET
Peter Singer
* * * *
 従来のプレーナ型トランジスタが微細化の限界に近づき始め、ショートチャネル効果や過度のリーク電流などの問題に悩まされるようになってきた。その結果、ソースやドレイン領域のゲートを包む新しい三次元構造のトランジスタ構造が注目されている。ゲートは基本的に端に立たされているので、トランジスタの制御性を向上するだけ
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でなく、リソグラフィの限界を回避することができる。これらの3DトランジスタにはトライゲートFET, オメガゲートFETなど多くの名前が付けられているが、その中でも最も一般的な名称がゲートをサメのひれに例えたfinFETである。独Infenion Technologies社は、finFETを使ったフラッシュメモリーセルを開発した。ゲート長はたったの20nm、この新しいメモリーセルにより数年内に容量32Gbの不揮発性メモリーを実現することができるだろう。これは現在市場にあるものの8倍の容量となる。
 注目すべき点は、これまでの3Dトランジスタは基本的にマルチゲートトランジスタであり、3端子(ゲート、ソース、ドレイン)のデバイスとなる。しかし、この例外として米Freescale社で開発された新しい構造がある。このMIGFET(Multi-Independent Gate FET)は、ゲートを2つか3つのゲートに分け4端子または5端子のデバイスを構成している。ひとつのトランジスタで複数のゲートを独立して動作させることが可能だ。MIGFETは既存のCMOSプロセス技術で製造可能だが、新たに追加された性能を生かすため、設計からの変更が必要となる。図1では40nmフィンが独立ゲートによりチャネルをまたいだ構造が示されている。
図1 独立ゲートで立つ40nmのフィン
(出典:米Freescale Semiconductor社)
 日本で開催されたVLSI Technology Conferenceでは、FreescaleはMIGFETに関する3つの新しい発表を行った。まず、2つの独立したゲートが高電流を流すことができるマルチフィンMIGFETはRFミキサーとして組み立てられ作動した。さらに、3つの独立ゲートがあるMOSFETが製造されたが、これらのデバイスはシングルトランジスタメモリーとして使用することができた。最後に、MIGFETは単極のダブルゲートデバイスや独立ゲートモードへの温度効果を特性化する働きがあることがわかった。米フロリダ大学との共同研究でFreescaleは業界初のダブルゲートトランジスタを生み出した。
 FreescaleのLeo Mathews氏は「これらをうまく形にすることができ、設計者が使い始められるようにコンパクトなモデルも作成することができた。さらに、レイアウトの変更で希望の電流にも対応する、もはや試作品以上のものとなっている。またこれらのデバイスはRFミキサーとしてだけではなく、単トランジスタのDRAMセルとしても使用できることが分かった。通常、DRAMセルは1つのトランジスタと1つのキャパシタが付随しているが、通常のCMOSアプリケーションの単トランジスタをメモリーとして使用できるようになる。
 MIGFETプロセスは100nmのSOIウェーハが使用される。50nmの窒化膜がボディの厚さ40nm、高さ150nm程のSiチャネルにパターニングされる。20nmのゲート酸化膜はこれらのフィン上で成長され、ポリシリコンゲートは長いSiフィンもしくは窒化膜のフィン上に形成される。ゲートはマスクレスの自己整合型プロセスフローを用いてマルチソース・ドレ成イン構造の片面に形される。マルチゲート領域はこの薄いSiフィン(図2)の片面に作られる。
図2 両サイドに複数のゲートがあるMulti-finMIGFET
(出典:米Freescale Semiconductor社)
Siフィンがシリサイド化されるのを防ぐため、スペーサをゲート領域の周りに配置する。Coシリサイドがソース、ドレインおよびゲート領域上に形成される。図1に示すように、フィン上の窒化膜の高さを有効的に活用することでシリサイドが独立ゲート領域上に形成される。今までは、窒化膜の下にリセスとSi領域がシリサイド化での短絡を防ぐために使用されていた。このプロセスフローでは、Siは窪まず、Siチャネル領域との短絡を防ぐためCoシリサイドが形成されている。フィンの両方に作られた複数の80nm孤立ゲートは別々のコンタクト領域で結合されている。Cu配線が2つのゲート、ソースおよびドレインと回路をつなぐために形成された。

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