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2005年10月号
Cu CMP後洗浄と添加剤の効果
Jin-Goo Park
韓国Hanyang 大学 金属材料工学部
www.hanyang.ac.kr
Ahmed Busnaina
Microcontamination Research Laboratory
米Northeastern大学
www.cmc.neu.edu
 CMP後洗浄はこの数年で非常に注目を集めている重要なプロセスである。この記事ではシリカパーティクルのCu膜に対する付着力とCMP後洗浄中のパーティクル付着と除去に関する添加剤の役割を調査した。
* * * *
 我々は、理論的かつ実験的にシリカパーティクルのCu膜に対する付着力と、パーティクル付着と除去に対するクエン酸ベースのCu CMP後洗浄液における添加剤の役割について調査を行ってきた。シリカパーティクルのCuへの付着力を調査した結果、表面での反発静電相互作用が大きくなるため、クエン酸濃度が高まり付着力が下がるということが分かった。
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また、洗浄におけるベンゾトリアジン(BTA)の効果も明らかになった。BTAを洗浄液に加えることでまず付着力は減少するが、ゼータ電位の変化により高濃度になると付着力が増加する。また、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)をクエン酸に加えるとパーティクルの付着力が高まる。しかし、水酸化アンモニウム(NH4OH)を加えることで付着力は最も低くなることが分かった。
 パーティクルの付着と除去での付着力の効果を把握するためにこの研究では、4つの異なる洗浄剤が用意された。純水、pH 2のBTAを含んだクエン酸溶液、NH4OHを含んだクエン酸とpHを6に調整されたBTAの混合物、この混合物にTMAHを加えpH 6に調整した溶剤である。クエン酸洗浄液でのCu表面へのシリカパーティクルの付着力とパーティクル除去性能は次のように実験的に測定された1)、2)

クエン酸の効果

図1 pHを関数としたクエン酸有りとなしでのシリカのゼータ電位(a)とCuパーティクルのゼータ電位(b)
図2 クエン酸濃度を関数としたCuウェーハ上のシリカパーティクル付着力(a)とシリカパーティクルのゼータ電位(b)
 図1aが示すように、クエン酸を加えると同じpHにおいてシリカパーティクルのみの測定時よりわずかにゼータ電位がマイナスになった。図1bはpHの関数としてクエン酸の有無によるCuパーティクルのゼータ電位を示している。酸性pHでのCu溶解を防ぐためBTAを加えた。クエン酸を追加することで、Cu表面でもわずかにマイナスのデータ電位が測定された。これらの結果で、クエン酸塩の吸収によりクエン酸が加わると最後にはゼータ電位が微小にプラスになることが分かった。シリカおよびCu両表面でクエン酸が吸収されることによって、それらの表面上で負電荷が大きくなった。
 図2aは、球状のシリカパーティクルとCu表面の間の付着力を示している。クエン酸濃度が0.7wt%まで増加し定数値に達すると、Cu表面上のシリカパーティクルの 付着力は2.0 nNから0.2nNへ減少した。調査した濃度範囲のpH(〜2)には変化がなかったが、付着力の低下はCuとシリカ上のクエン酸塩イオン吸着に起因し、図2bで示すように、両物質の表面にはさらにマイナスで反発的なゼータ電位が生じたことが分かった。
NH4OHは付着力を弱める一方で、
TMAHをクエン酸に加えると
パーティクル付着力を増強させる。
BTAの効果

 図3に示すように、シリカパーティクルとCu表面の間の付着力がBTA濃度の関数として測定された。純水にBTAを加えることで、付着力は2 nNから0.3nNへ急激に低下した。しかし、BTAが0.1n%に上がると付着力は徐々に2.5nNまで上昇した。図3bではゼータ電位とシリカパーティクルの大きさをBTA濃度の関数として表している。BTAを純水に加えて始めのうちはゼータ電位が−13.17 mVから−26.22mVへ、パーティクルサイズは432nmから233nmへとそれぞれ急激に低下した。これは、BTAがシリカパーティクルの表面に吸収されたということを示唆している。しかし、BTAをさらに加えると、特に高濃度ではシリカパーティクル間の静電反発が減少することでパーティクルの安定性は悪化した。
図3 BTA濃度を関数としたCuウェーハ上のシリカパーティクル付着力(a)とシリカパーティクルのゼータ電位(b)
NH4OHを加えた洗浄剤を使用すると
シリカ・Cuパーティクルの両方で
マイナスゼータ電位は最も低くなった。
TMAHを加えた溶液のパーティクルでは
ゼータ電位はプラスであった。
洗浄薬液の添加剤の複合的な効果
図4 異なる溶液におけるCuウェーハと粒状シリカパーティクルの付着力

 図4は実験上での洗浄液中のパーティクル付着力を表す。3つの洗浄液中でのパーティクル付着力を純水における付着力と比較している。最も小さかった付着力は0.0124nNで、液体はpH 6でのNH4OHを含むクエン酸であった。
その一方で最も大きな付着力8.87nNはクエン酸にTMAHを加えた液体で測定された。NH4OHを含む液体中の付着力はTMAHを含む液体中より2桁も低い。この結果からpHと調整剤の選択は洗浄液の化学性質に非常に重要であることが明らかに分かった。
 図5は電界放射型走査電子顕微鏡検査(FE-SEM:Field Emission SEM)による異なる洗浄液での洗浄後のCu表面のイメージである。多くの残留パーティクルが純水、クエン酸のみの溶液、TMAHを含むクエン酸で洗浄後のCu表面上で発見された。しかし、NH4OHを加えたクエン酸溶液ではCu表面から完璧にパーティクルを除去していた。原子間力顕微鏡検査(Atomic Force Microscopy)で測る付着力の強さはパーティクル除去の結果に直接結びついていた。付着力が高ければパーティクルの除去効果は低いということだ。

まとめ

図5 Cuウェーハ表面のFESEM画像
 マイナスに帯電しながら、クエン酸はシリカおよびCu表面に吸収される。クエン酸濃度が上がり、定数値0.7wt%に達するとCu表面へのパーティクル付着は減少する。BTAを加えて始めのほうは付着力が弱まったが、BTA濃度が高くなると引力が上昇し、純水よりも付着力が高くなってしまった。
 パーティクルの付着と除去における付着力の効果を理解するため、4つの異なる溶液で実験した。Cuおよびシリカパーティクルの両方において、ゼータ電位はNH4OHを含んだ洗浄液で最も低かった。
 TMAHを加えた溶液ではゼータ電位がプラスになった。NH4OHを含んだ洗浄液を使用すると、パーティクルは完全に除去された。パーティクルとウェーハ表面の字着力は洗浄効果に直接関連していることが明らかに分かった。
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Jin-Goo Parkは、韓国Hanyan大学の材料化学工学部の教授であり、電子材料・プロセス研究室のディレクターである。大学の職員になった1994年以前は米Texas Instruments社に勤務しており、半導体ウェットプロセスのミクロ汚染物制御やDLP開発の責任者であった。彼の研究にはウェーハ洗浄、CMP技術、ナノインプリント技術などもある。韓国Hanyan大学で金属材料工学の理学号を取得しており、米アリゾナ大学で材料物質工学の理学修士と博士を取得している。
AhmedA.Busnainaは、米Northeastern大学で、William Lincoln Smith Chairの教授とSEC(NSEC:Nanoscale Science and Engineering Center) とナノ・ミクロ汚染物制御のNSFセンターのディレクタを兼任している。彼の専門はナノスケールの欠陥除去および解析、半導体プロセスの化学微粒子汚染物やミクロ・ナノスケール構造の製造であった。本誌の編集顧問の一員であり、機械工学学会、米接着学会、フルブライトシニア学会のメンバー。
Fulbright Senior Scholar 電話:1-617-373-2992
E-mail:busnaina@neu.edu
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参考文献
1. Y.K. Hong, J.H. Han, J.H. Lee, J.G. Park and A. Busnaina, "Adhesion and Removal of Alumina Slurry Particles on Wafer Surfaces in Cu CMP," J. Solid State Phenomena, April 2005, p. 275.
2. Y.K. Hong, D.H. Eom, S.H. Lee, T.G. Kim, J.G. Park and A.A. Busnaina, "The Effect of Additives in Post-Cu CMP Cleaning on Particle Adhesion and Removal," J. The Electrochemical Society, Vol. 151, No. 11, 2004, p. G756.

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