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2006年3月号
官から民へは、半導体の世界でも
日本版 編集ディレクター
津田建二
* * * *
 先月号で採り上げた半導体ファウンドリ事業企画会社である、いわゆる65nm以降の共同ファブの「先端プロセス半導体ファウンドリ企画株式会社」が日立製作所、東芝、ルネサステクノロジの3社により設立された。その社長には元NECエレクトロニクス副社長の橋本浩一氏が就任する。これは事業会社ではなく企画会社で、事業化できるかどうかを検討し、できなければ解散する。事業化する場合には新たに出資者を募り資本増強を図る。
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 さらに、300mmウェーハ対応のプロセス技術開発構想で始まった、半導体先端テクノロジーズ(Selete)は、プロセス要素技術開発を進めてきた半導体MIRAIプロジェクトと一体化され、新らに「つくば半導体コンソーシアム;TSC」として4月にスタートする。官民共同のコンソーシアムになろう。
 経産省が進めてきたこの共同ファブ構想とは関係なく、東芝はソニー、NECエレクトロニクスと共同で45nmプロセス技術を開発する。さらにソニー、米IBM社と共同でマイクロプロセッサ「CELL」を開発してきたが、プロセス技術としては32nm世代まで共同開発を拡大するという。
 これらは、民間企業同士の自由意思で共同で開発すべきだという判断からきているものと思われる。
 日本の半導体企業が国際競争力を上げるためと称して、官主導による共同開発プロジェクトは1970年代から継続されてきたが、最近でもこの選択は正しいのであろうか。例えば、ベルギーのフランダース地方政府が出資している株式会社IMECは、民間企業の参加を呼びかけ、民間企業の役に立つ技術開発に注力してきた結果、政府が補助する資金の比率は年々低下してきている。政府の資金、いわゆる税金の投入を控え、民間の自助努力を促すという方向だ。
 中国が社会主義市場経済という言葉を掲げて解放策を進めていた1990年代の後半に中国国営の金属材料研究所を訪問したことがある。研究所という名前とは裏腹に、直径75〜100mmのSi単結晶を引き上げていた。研究所で製品開発に近い仕事をなぜ手がけるのか、と思い尋ねてみると、もう本年度から国から予算が下りなくなったため自分で稼いでいるとのことだった。この研究所に限らず中国のシステムでは突然、予算カットされることが多い。
 シンガポールの国立研究所であるIME(Institute of Microelectronics)を1999年に訪問したときも、政府からの予算カットについて話を聞いた。民間企業との共同開発を受注し、国家からの予算の比率を毎年下げていくというプログラムを進めていた。やはり国立の研究所といえども、自助努力で稼げというわけだ。
 国家予算に頼らないという気持ちが世界企業との競争力を高めるのだというロジックがそこにはある。民間企業同士の共同開発が成功するか否かは、自助努力という意識の高さが決めるのではないだろうか。
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■企業のリーダーになる若手はいるだろうか

 今回初めてEditorial1月号を拝見させていただきました。私はエンジニアではありませんが、両親の経営する電子部品の製造業で生産管理業務をはじめ、部材手配、客先との御見積交渉などをしております。
 文章の内容を見る限り、われわれ製造業はことごとく大手エンドユーザーのコストダウン攻勢に合い、年々状況は厳しくなってきております。一方で大手メーカーの部品をわれわれが購入しようとすると規模が小さい分、余計に利益を乗せてきます。
 今回の記事にある製造大手の財務体質の内容を見る限り、まだまだ日本で製造業として生き延びていくのは困難な時代なのだと痛感させられました。私は、昭和48年生まれ、いわゆる第二次ベビーブーム世代ですがちょうど就職の時期には、バブル崩壊のあおりを受け、就職氷河期とまで言われた時代でした。
 それが今はどうでしょう。われわれの親世代が定年を迎え企業は今頃になって技術継承者がいないと慌て始める始末です。加えてこれから技術を指導していく立場の世代までリストラしこれまでの経緯のどこに、将来の技術開発を望めましょうか。今の30代エンジニアに技術のリーダーになっているだろうか?とのご意見ですが、おそらくそのような意気込みの人はすでに独立してしまっているのではないでしょうか?
 これからの時代はあらゆる方面で知識が必要であることはとても実感しています。私事ですが、高校は商業高校で情報処理課にいたため 経理面、システム面の両方を学ぶことができました。当時得た知識は現在もとても役に立っております。
 加えて、現在の仕事をしていると技術面について大学で学ぶべきであったと、少し後悔もしています。
 話がそれますが、今の時代、資格も多岐にわたって存在しまたセミナーもあらゆるところで実施されています。30代になった今でも、そのようなことに挑戦していきたいと思っています。
 おそらく、同世代の成功者の人たちはすでにこれらの講師で有ったり事業を始めていることでしょう。
 一企業のエンジニアとして優秀な業務成績を上げている人若しくはモチベーション高くこれから向かおうとする人は時代の責任にするのもどうかという意見もあろうかとは思いますが、企業に従事したまま企業のリーダーとして先頭切って向かおうと思う人が少ないのではないでしょうか?
(土居千晴、33歳)

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