中国が社会主義市場経済という言葉を掲げて解放策を進めていた1990年代の後半に中国国営の金属材料研究所を訪問したことがある。研究所という名前とは裏腹に、直径75〜100mmのSi単結晶を引き上げていた。研究所で製品開発に近い仕事をなぜ手がけるのか、と思い尋ねてみると、もう本年度から国から予算が下りなくなったため自分で稼いでいるとのことだった。この研究所に限らず中国のシステムでは突然、予算カットされることが多い。
シンガポールの国立研究所であるIME(Institute of Microelectronics)を1999年に訪問したときも、政府からの予算カットについて話を聞いた。民間企業との共同開発を受注し、国家からの予算の比率を毎年下げていくというプログラムを進めていた。やはり国立の研究所といえども、自助努力で稼げというわけだ。
国家予算に頼らないという気持ちが世界企業との競争力を高めるのだというロジックがそこにはある。民間企業同士の共同開発が成功するか否かは、自助努力という意識の高さが決めるのではないだろうか。 |
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