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2006年4月号
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Inspection, Measurement and Test |
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ナノオーダーでキャリブレーションを行うことができる“ものさし” |
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| Alexander E. Braun |
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計測のキャリブレーションには「精度」と「正確さ」の2つの要素がある。Sematechの定義では、プロセス制御における正確さは、真値または許容参照値に対して計測値または実測値がどれくらい近いかという意味で使われている。一方、精度とは繰り返し測定でのばらつきのことを意味する。キャリブレーションを行う場合には、精度が正確さよりも重要視されていた。正確に装置間の特性を合わせて様々なプラットフォームで行われた計測値の差が物理的に見て非常に小さくなるようにする場合には、特にこれは顕著である。プロセス装置メーカーと同様に検査装置メーカーが、精度を長年にわったて改善してきたことは当然のことだ。特にこれはCD-SEM装置の領域では一目瞭然である。しかし、100nm未満の技術ノードでは、「計測全体にばらつきがある」と言われている中で、正確さの役割が次第に大きくなってきている。この不確かさは一般的に装置と標準キャリブレーションのばらつきが組み合わされたもので、非常にばらつきの小さな標準を作る場合には重要になってくる。
特にリソグラフィ領域では 正確にキャリブレーションを行ったり計測機器間の差をなくしたりすることが重要になっているにもかかわらず、ばらつきが小さく正確な標準器はそれほど多くない。
今日まで、この種のアプリケーションで使用していたキャリブレーション用の標準器には、チップ上に1つの線幅しかなかった。1点計測で装置のキャリブレーションを行う場合には1つの線幅でも十分だが、複数の線幅を使用して装置のリニアリティをキャリブレーションしたいという要求がある。今後、1つの線幅で値が異なる標準ウェーハを数多く確保して、リニアリティのキャリブレーションを行うことが必要になるであろう。しかし、この複数のウェーハを使ってリニアリティのキャリブレーションを行う方法は、コストと時間がかかってしまう。
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図 NanoRuler基準のプロトタイプ。SEMのキャリブレーションに使用される複数のラインが映されている。最終バージョンでは15〜140nmの6種類のラインで構成される(出典: 米VLSI Standards社) |
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米VLSI Standards社は、ばらつきの非常に少ない複数の線幅を1つのチップ上に作製する方法を開発した。NanoRulerはリソグラフィプロセスの制御に役立つトレーサブル標準器である。線幅15nmまで正確に計測することができる。標準器のばらつきが3σで1.0nmと小さいため装置診断やリニアリティマッチングを行うことが可能で、全ての計測値がまったく同じであることを保証することができる。NanoRulerは同社の特許技術を使用して、ばらつきの少ない1つのラインを形成させており、一般的に2〜3nm以上の誤差を含むリソグラフィやプラズマエッチングを使用しない。ラインは薄膜のPoly-SiとSiO2の成膜プロセスを組み合わせて形成される。これにより各ラインは原子単位で形成することが可能になる。このキャリブレーション技術は、TEMによる断面観察やSi結晶格子の数を数えてラインのキャリブレーションを行う。このため、たった1つではなく全体にわたってキャリブレーションを行うことができる。
複数の線幅をキャリブレーションすることは、リニアリティのキャリブレーションやマッチングを行うときに非常に重要になる。例えば45nmノードプロセスでは、エッチング後のゲート寸法は25nm程度になる。しかし、他のレイヤーでは異なる大きさを持つ構造が複数あり、これらもキャリブレーションを行なう必要がある。NanoRulerには15、30、50、75、105、140nm という6種類の線幅のセットが2つある。これはR&Dプロセスだけでなく、今日の生産プロセスにおいても使用できる。それぞれの基準のばらつきを小さくすれば、装置間差を完全になくすことができ、将来の技術ノードでも適用することができる。
特に重要なことはものさしの長さが従来のものよりも長くなったことだ。以前はライン1本で3mmまでの長さが保証されていた。長さの保証は重要である。CD-SEMを使ってラインを観察する場合、電子ビームの照射による帯電や浮遊している有機物の堆積でライン幅が変化する。このため計測点が多く、保証された長いラインを持つことが重要になる。新しい基準ラインは最大で8mmまでと非常に長くなっている。12本のラインで測定を8000点行うことが可能になったため、基準ラインの寿命やROIを従来よりも延ばすことができる。この新しい標準により半導体業界は計測全体のばらつきを小さくすることが可能となり、リソグラフィプロセスの制御に必要になるであろう。
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