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2006年6月号
Lithography
F2リソグラフィの次はEUVリソグラフィか!?
Laura Peters
* * * *
 
 米Intel社が口を開けば、皆が耳を傾ける。2006年2月に開催されたSPIE Microlithography会議でIntelのシニアフェローで先端技術部門のディレクタを務めるYan Borodovsky氏の基調講演では、会議室は多くの人で溢れかえっていた。同氏の基調講演で驚くべき点は、二重露光リソグラフィに関する広範な解析と量産での適用可能性の議論であった。これまでこのような高価なパターニング手法は、バックアップ技術としてしか語られてこなかった。工程を2倍に増やすことなど現実的ではない。それにもかかわらず同氏は、ArF液浸リソグラフィおよび二重露光のロードマップの概要を述べ、恐らく22nmノードにまで拡張できることを示した。すると、次のような疑問が湧いてくる。EUVリソグラフィ技術が確立するまでArF液浸リソグラフィを拡張することができるのだろうか?これはつい2、3年前、F2リソグラフィに期待されていたことだ。
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 もちろん、EUVリソグラフィとF2リソグラフィの間にはかなりの違いがある。同氏がロードマップの概要を述べたように、EUVのロードマップはArF液浸リソグラフィや二重露光手法と重なっており、2008年から2009年までに使用可能との判定が下されれば、32nmの量産適用のデッドラインである2011年に間に合う。2009年までに、液浸リソグラフィは欠陥の問題を解決し、二重露光は厳しいCDスペックやオーバーレイのスペックを満たさなければならない。そしてEUVリソグラフィは残渣のないパターニングを実現しなければならない。EUVリソグラフィの基盤技術として、費用効率のよい光学系や光源、装置、レジストなどすべてが揃っていなければならない。「最も優れた者が勝つ」と同氏は語る。
 また、2011年がリソグラフィ分野にとって非常に重要な年になると強調する。2008年半ばが、EUVにとって決断のときになりそうだ。もちろん、IntelはEUVリソグラフィの開発に莫大な資金を投入してきている。戦略的に多くの企業に投資させ、EUVリソグラフィの基盤を整えようとしている。ここがF2リソグラフィ開発とは大きく異なっており、EUVリソグラフィの場合リソグラフィ業界全体に及んでいる。
 もし、EUVリソグラフィが使用可能となればk1ファクタを0.6以上に戻すことができる。これは0.25μ以降、目にしたことのない数値だ。さらに、同氏はEUVリソグラフィ、ArFドライの二重露光、ArF液浸リソグラフィの所有コスト比較も試みている。しかし、これらの手法における詳細の多くがまだ完全に確定していないため、このようなコストを定量化することは非常に困難ではある。
液浸リソグラフィは欠陥の問題を解決し、
二重露光は厳しいCDやオーバーレイの
スペックを満たさなければならない。
 しかし、競合する他の技術の状況が大きく変わった場合には、EUVリソグラフィのターニングポイントは2008年よりもっと間近に迫っている。来年ぐらいに二重露光か液浸リソグラフィが実現可能で拡張可能であると判断されれば、これ以上EUVリソグラフィを追いかける理由はなくなる。既存の技術基盤を維持していくことは、もっと費用効率を上げていくことになる。もちろん、ArF液浸リソグラフィでの22nmパターニングには、高屈折率の液浸溶液やレジスト、レンズ、複雑なマスクなどあらゆる要素技術が必要になる。また、波長が変更されないならNA=1.2からNA=1.35になったとしても、製造工場にとって本当の意味で大きな変更とは言えないという議論もできる。
 最後に、半導体業界の主導的立場にある方々に言っておきたいことがある。台湾TSMC社のBurn Lin氏が、2005年12月に開催された国際電子デバイス会議(International Electron Devices Society)で言った言葉だ。おそらく液浸リソグラフィに最も賛同している同氏は、液浸リソグラフィが22nmノードにまで拡張可能で、それ以降マルチビームの電子ビームに取って代わられるという話をした。その技術についても多少触れた。マルチビームの電子ビームは、異なるマスクを大量に用いる生産工場にとってより現実的であろう。それでも、Intelの経営幹部と同様にリソグラフィ技術者は、TSMCのLin氏の言うことに耳を傾けるに違いない。
 この問題に正面から取り組んでみよう。いずれにしても、IntelとTSMCの両社は22nmノード以降に至るまでの解を見つけ出し、トランジスタ1個あたりのコストを信じられないほど下げることだろう。問題は、いかに費用効率の高いリソグラフィ技術を見つけ出し、そこに至るかということなのだ。

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