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2006年6月号
Yield Management
欠陥低減技術が液浸リソグラフィを加速
Laura Peters
* * * *
 液浸リソグラフィによる量産開始時期を推測するにはまだ早いが、半導体メーカーはいつから液浸へと移行すべきかを考え始めている。米サンノゼで開催されたSPIE Microlithographyでは、エンジニアは液浸リソグラフィの開発と生産を妨げるさまざまな要因を検証した結果を発表している。
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 台湾TSMC社は、ArF液浸リソグラフィを用いても、ドライリソグラフィと同等の300mmウェーハあたり3〜7つの欠陥に抑えることに成功したと発表した。TSMCのBurn Lin氏は、このレベルを達成するのに独自の欠陥低減技術を使用しているという。また、基調講演を行ったベルギーIMECのKurt Ronse氏は、液浸リソグラフィがもうすぐ量産に対応できると意気込む。 しかしながら、同氏は「液浸リソグラフィでは欠陥問題が重要になる」という。
 液浸技術の一番の問題は、気泡、ウォーターマーク欠陥および液体とレジストの相互作用により生じる欠陥だ。例えば、レジスト成分が液浸用の液体に浸出することでレジスト表面に脱保護状態を引き起こし、T-Topパターン形状や橋状欠陥を発生させる。 一方で気泡欠陥に関してRonse氏は、もう問題でないと指摘した。さらに、ウォーターマーク欠陥が引き続き重要な課題であるが、最適化された疎水性のトップコートの使用で解決できると述べた。

トップコートは必要か?

 トップコートは、PAG(Photoacid Generator、光酸発生剤)などのレジストに含まれる材料の液体への浸出を防ぎ、レンズへのダメージを抑制することができる。Ronse氏は、製品化されているトップコートを使用することで浸出が1/400に減少するという。しかし、トップコートにより材料の屈折率や厚さ、酸性度、レジストとの化学相互作用に依存するリソグラフィ性能が変化する可能性がある。理想的には、業界はトップコートなしの液浸リソグラフィ技術を望んでいるが、ほとんどの研究者は少なくとも液浸リソグラフィ第一世代では現像液で除去可能なトップコートを使用すると見ている。トップコートは、露光・ポストベーク後に除去される。レジストが現像されても、浸出やリソグラフィ性能、CD制御、低欠陥特性を維持しなければならない。
トップコートにより
リソグラフィの特性が変化する可能性がある
 東京応化工業の大森克実氏は、トップコートの表面張力が液浸特有の欠陥の防止と強い関係があると報告した。 トップコートがなければ、疎水性のレジストの欠陥が少なく、疎水性か否かはレジストへの添加物で決まるという。同社は、この新しいレジストでトップコートを使用した場合と同等の欠陥特性を示したとしている。大森氏は論文タイトル“Progress of Topcoat and Resist Development for 193 nm Immersion Lithography”で同技術を発表した。
 韓国Dongjin Semichem社と韓国Hynix Semiconductor社は、PAGの浸出はガラス転移温度(Tg)と相関関係にあると報告した。疎水性の高いレジストの方がPAGの浸出がより少ないことを示した。低いTgのレジストからの浸出が多く、高TgのものからのPAGの浸出は少なかったという。 さらに、レジストの添加物とレジスト樹脂の組成との間の相互作用がPAG浸出に影響するとしている。
 富士フイルムおよび富士フイルム エレクトロニクスマテリアルズは、ウォーターマーク欠陥形成のメカニズムを調べた。ウォーターマーク欠陥は膜の表面を疎水性にすることによって、そのウォーターマーク欠陥を大幅に抑えることができるという。
 PAGがウォーターマーク欠陥の形成に関連したかどうかは調べられなかった。トップコートを使用せずに、10-14mol/cm2と非常に低いレベルの浸出を確認した。論文タイトル“Materials and Process Parameters Study on ArF Immersion Defectivity”で発表された。

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