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2006年10月号
日本半導体メーカー復活ののろし
日本版 編集長
高橋 潤
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 日本の半導体メーカー凋落の理由がよく取りだたされる。弊社とジェイスターが主催した半導体エグゼクティブフォーラム「未来を拓く新ビジネス戦略」(8月22日開催)においても、世界市場での日本の半導体メーカーの競争力の減少が指摘されていた(本誌P.12P.64参照)。一方で「勝ち組」として名前が挙げられるのが米Intel社、台湾TSMC社、韓国Samsung Electronics社の3社だ。「この3社はいずれも高い収益率を誇り、大規模投資を英断し、スケールメリットを得て、コスト競争力を確保している」(経済産業省商務情報政策局参事官土本一郎氏)。
 ここで問題とされるのが、国内半導体メーカーの企画・設計能力、そしてコスト意識の2つの欠如だ。土本氏の発表によると、企画・設計能力に関しては米国から誕生しているファブレス企業と台湾の半導体ファウンドリによる水平分業スタイルのビジネスモデルが圧勝している。特にASSP(特定用途向け標準IC)で見ると、国内半導体メーカーの市場シェアは世界の10%にも満たないという。
 他方、コストの比較では、土本氏は日本と台湾の減価償却費の差を指摘する。日本は小規模・段階的な投資が多く、工場が分散している。さらに不況期の投資ができないという。また、ハイスペックな製造装置・設備も日本が非効率な理由として挙げていた。
 では、どうあるべきなのだろうか?まずは強い製品が必要だ。さらに先端技術の研究開発では他社と役割分担をしなければ、今後の技術障壁の高いプロセスへの開発負担は賄いきれない。
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 土本氏は製造技術、製品品質そして海外で稼ぐ仕組みが必要としている。さらに今後はムーアの法則よりアグレッシブに技術が変わっていく。企業経営を見直し、構造の転換とともに早く動く体制が必要だ。
 まだ、日本にチャンスはあるのだろうか?90nmプロセス以降では、製造と設計の一体性が強くなる。まさにDFMはIDMの多い大手日本企業の復権のカギとなるのかもしれない。さらにHigh-kゲート絶縁膜やEUVリソグラフィ技術、finFETなどの三次元トランジスタ、多品種少量生産に対応したプロセス管理技術、そして三次元実装など個別の技術は日本のが得意とするところだ。日本の半導体メーカー、復活ののろしが上がると考えるのは、早計なのであろうか?