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2006年11月号
錯綜する次世代トランジスタの姿
日本版 編集長
高橋 潤
* * * *
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45nm以降の次世代トランジスタの姿が、未だはっきりと見えない。ベルギーIMECなどの研究機関や米Intel社、米Texas Instruments社(TI)などがある程度方向性を示しているが、未だ各社各様で、例えばFUSI(フルシリサイドゲート)に対する見解も異なっているよう。65nm以降への対応は、窒化Siゲート絶縁膜と歪みSiの登場でどうにか可能なようだが、ゲート絶縁膜の薄厚化は限界に近い。
以前は、90nmプロセスからと考えられていたHigh-kゲート絶縁膜は、45nmプロセスでもまだ採用されるか分かっていない。High-k材料はHf系で決まりというのが業界の一致した意見だが、High-kゲート絶縁膜とポリシリコンゲート電極の界面の問題を指摘する声もある。一方で、IntelはHigh-kゲート絶縁膜とp型およびn型両方に対応した仕事関数を持ったメタルゲートの材料を突き止めたと早々公表していた。このためHigh-k/メタルゲートの同時導入がソリューションかとも思われた。しかし、High-k/メタルゲートの導入にはプロセスに大きな変更を伴うため、既存技術の延長線上でいけるのであれば、それが得策と考えられている。そこで、従来の絶縁膜とFUSIゲートを使った迂回技術が考え出された。これは、基本的に既存のプロセスの延長だ。FUSIゲートは、新しい材料とより複雑なプロセスを必要とする将来のデュアル仕事係数メタルゲート間をつなぐ技術。シリサイドは抵抗を向上させるためにすでにソース・ドレインとゲートに使用されている。IMECはNiベースのFUSIを報告しており、その他にも米IBM社、米AMD社、米Freescale Smiconductor社、台湾UMC社がFUSIゲートプロセスの成功を明らかにしている。しかし、これらの技術は、一世代をどうにか乗り切るための技術であり、エッチングや洗浄時の選択比などを考慮すると世代の間を繋ぐ技術としては課題が大きすぎるとの指摘を耳にした。
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この混迷の中、あるエンジニアからこんなコメントを聞いた。これらの問題は実際にどうなるか分からない程、錯綜している。まさに「チャレンジ」だという。そして「チャレンジ」というのは、チャンスであり、いい機会であることと同義語だと力強く語った。