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■DFM裏事情:設計と製造の格差社会がDFM誕生の源
貴誌SI は議論志向であり結果として日本の半導体業界に活気が出て繁栄する方向に向かうのを歓迎します。
さて、Semiconductor International日本版2006年9月号Editorial「DFMはもともと日本のお家芸?」と言う発言には興味があります。日本のIDMにおいて設計と製造が極めて近いところにあり無意識にDFMが育っていたというのは、そうかも知れません。ただ、日本のIDMから欧米より先にDFMの理論も言葉も聞いた事がありません。海外IDMでも米Intel社や米Texas Instruments社などは設計と製造が日本のIDMと同様に極めて近いところにあります。
そこで私の経験から話をしましょう。海外では、歩留まりとプロセス担当のエンジニアとデザイン担当では同期でも給料が2割程違います。もちろんデザインエンジニアが優遇されています。
DFMがなかった時代(DFM以前)を考えてみましょう。デザイン担当は設計を終えて最初の数ロットの試作品が流れその歩留まりが仮に低くとも(例えば10%程度であれば)デザイン完了として打上げを済ませ涼しい顔で次の設計に入ります。なぜならデザインにバグがあれば決して10%歩留まりは出ないとの理論があるからです。デザインエンジニアは実績を出し評価されました。
そこでたまらないのは歩留まり&プロセス担当のエンジニアです。トップから叱責とプレッシャーがかかり、さらに早く歩留まりを上げろとの矢の催促が来ます。彼らの悲しみはデザインエンジニアに向きます。「あいつらは給料が高いし楽な設計業だ。俺達は泥にまみれて歩留まり10%を85%に上げろと言われる。でも容易に上がらない。大体、歩留まりが低いのは仮に設計にキラー欠陥が無くても危ないレイアウトをしたデザイン側にあるのだ。だから歩留まりが10%に低迷し85%まで行くはずがない。悪いのは俺達歩留まり担当では無い。危ない設計をした彼らだ。しかもおれたちより給料が高いのはケシカラン」と、給料に差があるとこの様な感情が生まれます。そして彼らが発明した「仕掛け」がDFM理論です。低歩留まりの原因は実は甘い設計にある事のキャンペーンを始めた事に真のDFM誕生の源があるのです。
同期なら誰でも給料が変らない日本ではDFMが産まれて育つ余地が海外ほど強くはなかった、といえるのではないでしょうか。以上が海外で始まったDFMキャンペーンの裏事情であると考えます。 |
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(エイデム、大和田 敦之) |