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2006年12月号
Inspection, Measurement and Test
X線技術で45nmの材料測定を実現する
Alexander E. Braun
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 過去数年間にわたって、CMOSデバイス製造で、前例のない新しい材料とプロセスが導入されるのを目の当たりにしてきた。これは、微細化による性能向上への要求と、積極的な微細化を避けようと高まっている業界の機運とが相まった結果だ。低い電源電圧と大きな駆動電流を維持しながらCMOSトランジスタを微細化することが次第に難しくなっている。これは、しきい値電圧とゲート酸化物の厚さをVddと同じ割合でスケーリングした場合、リーク電流によって待機電力の仕様を満足できなくなるためだ。また、ショートチャネル効果を抑制するため、チャネルのドーピング濃度を高め、ソース/ドレイン接合をより急峻で浅くする方法が用いられているが、これらの要素は、キャリア移動度の低下、ドーパント変動の増加、および直列抵抗の増大など、トランジスタに対して有害な影響を及ぼす可能性がある。
 米Freescale Semiconductor社Austin Silicon Technology Solutions GroupのインテグレーションエンジニアであるVictor Vartanian氏らは、SiGeオン・インシュレータ(SGOI)、歪みSi・オン・インシュレータ(sSOI)、SiGe、およびSiCなどといった新しい材料を導入する際に必要となる測定法を研究している。材料の特性化を進め、ウェーハの品質をモニタリングし、薄膜の形態および歪みの均一さに対する仕様をより厳しいものにする必要がある。
 従来、プロセスエンジニアたちは、分光偏光解析法を薄膜の厚さを測定する方法として考えてきた。しかしながら、屈折率または吸収係数などの材料パラメータは、プロセス条件、結晶化度または歪みによって異なることが多く、これらはすべて、この種の測定に及ぼす影響度が異なる。このため、プロセスの如何を問わず高い信頼性が得られるという理由から、屈折率の変化の影響を受けにくい薄膜測定法が望ましいことになる。Freescaleで研究された非破壊技術は、厚さを測定するためのX線反射率(XRR)、組成を測定するための蛍光X線(XRF)、モルフォロジーまたは歪みを測定するためのX線回折(XRD)である。X線測定法は、これまで半導体を製造する際に用いられてきた測定技術ではないが、最近では測定のニーズが変わってきたため、困難な薄膜を精密測定するために必要な強力な分析技術として出現している。例えばXRRは、SOIでブランケット歪みSiGe膜を測定する際に、いくつかの有用な用途が見出されている。これは反射率が光学的特性に基づくものであり、薄膜を緩めても測定精度に影響が及ぶことがないためだ。XRRスペクトルからは粗度と密度の測定値を得ることも可能で、ウェーハ全体の薄膜モルフォロジーマップを作ることができる。これはプロセスを最適化するのに極めて役に立つ。スペクトルを用いてウェーハ全体のGe分散マップを作成することもできるし、XRDを用いて2つのSiGe膜の歪みを測定することもできる。
図 さまざまなSiGe薄膜に対するXRR、XRF、およびSIMSの相関関係。XRRとXRFは非破壊測定法であるだけでなく、光学的特性変化の影響を受けない
(出典:Freescale Semiconductor社)
 90nmと65nmのノードでは、歪みSi/SiGe CMOS技術の導入に成功しているが、歪みSiへの移行は急速に進んでいるため、これまでプロセス技術世代を変更したときよりも幅広いさまざまな測定法が必要になることが明らかになっている。ディープ・サブミクロンのプロセスを採用したデバイスで組成や歪みを測定することがその一例である。材料、デバイスおよびプロセスでの課題が増えているため、さらに新しい非破壊インライン測定技術を開発する必要がある。

謝辞

 このコラムで述べた研究には、Freescale Semiconductor社のStefan Zollner氏、Bich-Yen Nguyen氏、Aaron Thean氏、Ted White氏、Michael Canonico氏、Jack Jiang氏、およびKiwoon Kim氏にご協力いただいた。