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Wafer Processing

分子注入機能によって高い生産性を実現

[2007年02月号]

By Ryoichi Tetsui
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 半導体デバイスでは、65nmや45nmなどへの微細化が進んでおり、ソース/ドレインやエクステンション注入におけるドーパントの精密配置がこれまで以上に重要になってきている。これにより、ドーパント注入においてはビーム入射角度のコントロールやエネルギーコンタミネーションを排除することが問題となってきている。また、90nmや70nmといったメモリーの製造・開発においては生産性を高めるために低エネルギーで高ドーズのイオン注入が鍵となってきている。

 米Axcelis Technologies社は、中ドーズ、高ドーズおよび高エネルギーのアプリケーション向けに枚葉式およびマルチウェーハ方式のイオン注入装置をラインナップしている。2006年には既存の高ドーズ注入に加えて、65nmノード以下のデバイス製造に対応可能な枚葉式高ドーズイオン注入装置「Optima HD」を製品化している。同社はSEMICON Japan 2006にて、同シリーズの新機種として、高生産性、低エネルギー注入、高ドーズ注入を実現した「Optima HD Imax」を発表した。

 Optima HD Imaxは、先端メモリーおよびロジックデバイスのどちらに対しても分子注入が可能なシステムで、1個の原子ではなく分子を注入することによって、生産性の向上、低エネルギー注入、高ドーズの注入時間の短縮といったことを実現している。同システムは、デュアルポリゲート形成やソース/ドレインのエクステンション部分の形成などに適しており、65nmや45nmでのトランジスタ形成の有効スループットを高めることが可能である。

 Optima HD Imaxのツール内部は、Optima HDの標準プラットフォームが採用されており、正確なドーパント注入によって歩留り向上に貢献するスポットビーム技術が用いられている。平行度において誤差のないスポットビームを採用することで、ビーム入射角の制御は0.1°以下を実現。ソースからウェーハまでの焦点距離を常に一定に保つことができるため、高精度のドーパント注入が可能である。スポットビームは設定や電荷の中和が容易であるため、チューンナップ時間を短縮でき、よりよいチャージコントロールも可能である。さらに、ビーム減速を行わない低エネルギーのドリフトモードを実現したことで、エネルギーコンタミネーションを排除することに成功している。


図1 65nmノード以下のデバイス製造に対応した枚葉式高ドーズイオン注入装置 Optima HDシリーズ
(出典:Axcelis Technologies社)

 また、Optima HD Imaxはプリアモルファス化注入が不要で標準活性化アニールを使用するため、処理工程の簡素化を実現している。同社Implant ProductsマーケティングディレクタのKenneth P.King氏は、「処理工程を簡素化できるため、ユーザーは少ない製造コストで高い生産性を実現することが可能になる。その上、プリアモルファス化注入によるダメージのリスクをなくすことができる」と説明する。一方で、イオン注入技術は標準技術であるため、メンテナンスコストを抑えることができ、高い信頼性も実現している。

 イオンソースにはClusterIonを採用し、18個のB原子を含むClusterBoron(B18H22分子)をドーパント注入することにより、1個のB原子を注入するシステムと比べて、20倍の引き出しと搬送エネルギー、18倍の有効ドーズ量を実現している。これにより、ウェーハへの正味電流を1/18に低減、低エネルギーでの高ドーズ注入、高スループットを実現した。

 Axcelis社は今回、イオンソースを提供する米SemEquip社とB18材料を手掛ける米ATMI社と提携することでImax技術を確立した。King氏は、「システム、ソース、材料といった異なる技術を有する3社がアライアンスを組むことで、ユーザーのあらゆる要求や問題にも対応することができる」と述べる。

 同社は2007年1月2日に、アジアの大手メモリーメーカーから新機種のOptimaHD Imaxを受注したと発表しており、同月中にもシステムの出荷を予定しているという。



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