SIJ Technical Seminar

45nmへ向けて強まる枚葉化指向
克服すべき洗浄の課題について活発な議論

[2007年05月号]

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 2007年3月27日、東京コンファレンスセンター・品川にて、Semiconductor International日本版(SIJ)主催の第10回テクニカルセミナー「45nm Wafer Cleaning Solution~洗浄技術徹底討論会~」が開催された。今回のセミナーでは、ソニー半導体事業本部主管研究員Chief Distinguished Engineerの服部毅氏を議長に迎え、45nm以降を見据えた洗浄技術の課題についてデバイスメーカーや製造装置メーカーなどによる幅広い講演が行われた。講演後には、FEOL洗浄、ベベル、High-kゲート絶縁膜、メガソニックの必要性などについてパネルディスカッションが行われ、今後の洗浄技術の展望についてメーカー間の垣根を越えた活発な意見が交わされた。


半導体産業のパラダイム転換によって
洗浄技術にも新たな動き
 服部氏は、「半導体製造技術の将来展望~45nm以降の壁を見据えて~」と題して講演を行った。同氏は、PCが牽引役であったDRAMの時代から、デジタル家電やネット家電といったIT関連民生機器向けのSoC時代を迎えており、半導体産業のパラダイム転換がおきていると述べる。これにより、半導体製造においても短サイクルタイムで少量多品種のシステムLSIの開発・製造が求められ、工場規模は大規模ラインから小規模ラインへ、ウェーハ処理はバッチ式から枚葉式へ、クリーンルームはボールルームからミニエンバイロンメントへと、半導体製造においてもパラダイム転換がおきていると指摘する。

 こうした状況下でデバイスメーカー各社は洗浄の枚葉化指向を強めているが、ウェーハ洗浄の枚葉化の利点としては、ウェーハ裏面、ベベル・エッジ部の汚染除去による歩留まり向上、少量多品種のSoCへの対応、クロスコンタミネーション防止など洗浄効率の向上による歩留まり向上、ウェットエッチング均一性の向上、薬液やシーケンスの追加/変更など工程の自由度の向上などがあると説明する。

 微細化へ向けての洗浄の課題としては、ポリシリコンゲート電極などへの構造ダメージや乾燥時におけるパターン倒壊などを挙げ、微細パターンにダメージを与えない洗浄技術が求められると語った。その上で、半導体洗浄技術の将来展望について、メガソニックのダメージ低減や二流体ジェットといったダメージレスウェット洗浄の確立、エアロゾル洗浄、HFベーパー洗浄、超臨海流体洗浄、さらにはレーザーやMEMSピンセットなどによる局所クリーニング技術の必要性などについて述べた。また、今後の方向性について同氏は、「これまでのような単なる汚染除去(Wafer Cleaning)から、原子のレベルで表面ラフネスを制御する原子レベルの最適表面準備(Surface Conditioning)へと進みつつある」と述べた。

枚葉式は乾燥におけるウォーターマークや
パターン倒壊の対策が課題

講演後には洗浄技術の展望についてパネルディスカッションが行われた

 歩留まり向上のため、バッチから枚葉へと移行しつつある洗浄プロセスであるが、デバイスメーカーにとっては枚葉洗浄装置への要求も高い。東芝 セミコンダクター社 プロセス技術推進センター 半導体プロセス開発四部 フロントエンドプロセス技術開発 第三担当の冨田寛氏は、「45nm世代の半導体洗浄プロセスの課題」と題して講演を行い、洗浄装置メーカーに対して、さらなる技術向上を求めた。

 45nm世代における洗浄でFEOLとBEOLの共通の課題として同氏は、パターン形状の微細化に伴うダメージレスでの50nm以下のパーティクル除去、ウォーターマークやパターン倒壊が起こらない乾燥技術の確立、新たな金属材料の導入に向けてクロスコンタミネーションを起こさない製造ラインの構築といったことを挙げた。

 特に、FEOLの主要課題としては、バッチ式洗浄におけるクロスコンタミネーション防止の対策が必要であり、メガソニック洗浄プロセスの最適化の推進もしくは新たな物理洗浄への移行、アルカリ洗浄におけるシリコンロスおよび酸化膜ロスの対策が必要であるとした。一方、枚葉式洗浄においてはパターン倒壊対策およびウォーターマーク対策が必要とし、「バッチ式ではクリアしているが、枚葉式洗浄においてはこれら2つの問題を解決する洗浄装置は今のところない」とコメントした。

(鉄井 亮一)



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