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Wafer Processing

アルバック、PCRAM用の成膜技術を開発

[2007年08月号]

By Jun Takahashi
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 アルバックは、相変化メモリー(PCRAM:Phase Change Random Access Memory)用のスパッタリング技術を開発したと発表した。このGSTスパッタリングモジュールは、同社200/300mmウェーハ対応プラットフォーム「ENTRON EX」に搭載され提供される。

 次世代に対応する不揮発性メモリーとして、PCRAMにかかる期待は大きい。PCRAMは、相変化により起こる低効率の変化をメモリーに利用する。カルコゲナイド半導体をメモリセル構造に適用し、GST(Ge2Sb2Te5)膜が非晶質状態では高抵抗(1)となり、結晶状態は低抵抗(0)となる。リセットする際には非晶質化を、セットする際には結晶化を行う。高速な書き込み読み出しが可能で、さらにシンプルな構造のため高集積化が容易と考えられている。

Cu配線、FeRAM、DVDの製造装置で培ったスパッタリング技術
 PCRAMは、開発課題としてリセット電流を低下させるため、相変化領域(Programable Volume)を小さくする必要があった。この原因は、融点まで加熱するための電力によるもの。この問題には下部電極の径を小さくし、コンタクト抵抗を下げることで対応できる。しかし、さらなる集積化を進めた場合には、256Mビット相当以上の集積度以上では隣接するビットへの影響もあり、リセット電流を下げることができなくなる。このため、現在ではGSTを層間絶縁膜に埋め込む形の「Confined Cell抵抗素子構造」を採用するのが主流になると考えられているようだ。

 アルバックでは、このConfined Cell抵抗素子構造の酸化膜にGST膜を成膜する方法として、スパッタリング法を提案する。選択肢として検討されているCVD法の方がアスペクト比の大きい穴埋めに有利だが、原料が高価になる。一方でスパッタリング法は低コスト、高スループットに対応できるが、今までの一般的なスパッタリング法では穴埋めに不向きであった。アルバックは、DVDディスク向けや、FeRAM、さらにはCu配線用で実績のあるスパッタリング技術を活用し、同社独自のPCRAM用のスパッタリング法を開発した。


図1 LTS法により埋め込まれたGST膜の断面図。ホール径は0.25μm、アスペクト比1、ターゲットとウェーハ間の距離は300mm
(提供:アルバック)

 従来のスパッタリング法では、ターゲットとウェーハ間の距離は60mm程度、オーバーハングが発生しやすく、埋め込みには独自の工夫が必要だった。同社はCuシード層の成膜で実績のある「Long Throw Sputter(LTS)」を採用する。ターゲットとウェーハとの距離を伸ばすことでスパッタ粒子の直進性を高めオーバーハングを抑制することに成功した(図1)。

 さらにアルバックは「Bias-Long Throuw Sputter(B-LTS)」技術を導入し、このLTSに13.56MHzの基板バイアスを印加することで、イオンを引き込みボトム部分を再スパッタし、カバレッジ性能を向上することに成功した。

 この基板バイアスを適正化することで、GST膜の組成制御性も高めている。GST膜は、Ge:Sb:Teの組成比が2:2:5で均一に成膜される必要がある。しかし、Teは蒸気圧が高く揮発しやすい性質であった。バイアス出力を適正化することで、Teの欠損を抑制し、GST膜の組成制御が可能になった。成膜レートも検証時には76.2nm/分を維持、成膜レートの200mmウェーハでの均一性分布は±2.3%を達成した。膜組成の面内の分布も均一性1%と良好な結果を得ているという。


図2 B-LTSにより成膜されたGST膜の断面図。バイアスをかけることでカバレッジ性能は向上している
(提供:アルバック)

 アルバックでは、50nm径の埋め込みGST膜を独自に形成し、テストデバイスを作製。50nm径テストデバイスで、セットパルス2V 200ナノ秒、リセットパルス3V 50ナノ秒、リセット電流1.09mAを記録、抵抗変化の書き換え特性を確認することができたという。



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