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Semiconductor Packaging

加速するTSV積層チップの製品化

[2007年09月号]

By Sally Cole Johnson
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 米IBM社は10年以上、T.J.ワトソン研究センターなどの世界中の研究施設で三次元積層チップを研究し、今ではSi貫通ビア(TSV)を使ったチップを同社の製造ラインに流している。「Big Blue」は今年後半には顧客にサンプルチップを提供する計画で、2008年にはTSV技術を使って商業生産に入りたい意向だ。

 IBMのTSVへの動きは、二次元チップレイアウトから三次元チップ積層へ飛躍できる点で大きな意味を持つ。従来、ウェーハ上に並んで置かれるチップやメモリーデバイスを、互いの上に積層する。TSVによって生み出される部品の「サンドイッチ」は、チップパッケージ全体を小型化し、チップのさまざまな機能間のデータフロー速度を高める。TSVはどのように機能するのだろうか?「TSVの性質は基本的にはコンタクトホールと同じ」とIBM研究部門シニアマネージャWilfried Haensch氏は述べる。「唯一の違いは、TSVの場合、Si材料自体に垂直に深い穴を掘らなくてはならないということであり、特別なエッチングプロセスが必要になる()。その後、チップのアプリケーションによって、WやCuの埋め込みが可能だ」。


図 この薄いウェーハは別のウェーハとボンディングされようとしている。TSVプロセスでは、各層を通る何千ものホールをエッチングし、それらにメタルを注入することでウェーハ同士を接続し、統合された三次元積層チップを作る
(出典:IBM)

 三次元TSV技術は他の技術より何が優れているのか?米SEMATECHによると、SiP(System in Package)やSoC(System on Chip)のような代替技術と比較すると多くの利点があるという。たとえば、機能性向上、高性能、省エネ、低コスト、製造における優れた柔軟性、製品化までの時間短縮だけでなく、同じフットプリントならTSVの方が高密度だ。

 TSVは最新のパッケージングをどのように変えるだろうか?二次元に比べて、三次元TSVではワイヤボンディングの必要性がなくなり、チップに関する情報が移動するために必要な距離は二次元チップの1/1000という桁外れの短縮になる。また、その情報が流れるチャネルや経路を100倍に増やすことも可能だ。

 「純粋にパッケージングの観点からいうと、TSVによって最先端パッケージングに起きる最も大きな変化は、一定のアプリケーションではワイヤボンディングが不要になるということだ」とHaensch氏は説明する。「同技術はまず、無線LANと携帯アプリケーションの電力増幅器に使用される予定の無線通信チップに適用するが、ここで我々はワイヤボンディングの代わりにTSV技術を用いた」。

 Haensch氏によると、同社がTSV技術を使って最初に製品化したRFチップは、従来のワイヤーボンディングに比べて電力効率が最大40%向上するという。「このアプリケーションの場合のみに当てはまる数字だ。電力効率はアプリケーションによって異なるだろう」と同氏は述べた。

 IBMは他社に先駆けて三次元TSV技術を使った製品化を望んでおり、今が最適な時期とみている。「TSV技術は最先端パッケージングのカギとなる要素であり、我々は同技術に対する信頼性要求にも応えられていると思う」とHaensch氏は述べた。「しかし、ご想像の通り、熟考すべき課題は多い。研究施設での実験段階と、実際に市場に製品を出すのとは別の話だからだ」。

 そして、IBMだけがTSVを推進しているわけではない。韓国Samsung Electronics社、米Tessera社、米Intel社、日本のエルピーダメモリ、ベルギーIMEC、SEMATECH、その他多くがTSV技術を研究または使用している。実際、SEMATECHは、今年末に期限を迎える三次元配線イニシアチブがロードマップに取り組んでいると今年初めに発表した。ロードマップは(TSVを含む)三次元技術、ユニットプロセスと測定技術の研究に関する詳細を提示し、最終的に、三次元技術の機能性と信頼性を示すものになるだろう。



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