ダイジェスト版
...Semiconductor Packaging

応力の少ないウエハー薄板化技術が登場、
50μm厚も視野に
ピーター・シンガー
図 枚葉式スピン・プロセス装置GL-210
後工程での基板のエッチングには、ウェットな化学薬品を使い、デリケートなウエハー薄板化、応力の緩和、表面処理を行う。 出典:SEZ社
 1990年代終わり頃、ウエハーを薄く削る技術の登場により、いろいろなパッケージの革命が起きた。現在、CSP(チップ・スケール・パッケージ)やスマートカード/IDカード、BGA、ウエハー・レベル・パッケージ、MCP(マルチ・チップ・パッケージ)、フリップチップ、SiP(システム・イン・パッケージ)、メモリー・スタック/モジュールはいずれも当たり前のように薄く削られたチップを実装している。さらに、小型化と軽量化にこたえるとともに、性能や機能をさらに高めようという要求は、薄く削る技術で可能となった。パッケージング革命に向けて、肥沃な時代が到来する。

前工程と後工程をつなぐ
 さらに薄く削りさらに高い機能を持つICに対する新しいソリューションの1つがオーストリアSEZ Group社のガリレオ(GL-210)だ。枚葉式で、応力が少なく、表面を滑らかにする技術を持つ。この製造装置には、未来を約束された特徴的な部分がある。というのは、半導体製造の前工程と後工程をつなぐからだ。前工程の工場とバンプ取り付けサービス企業、組み立て/パッケージング企業をつなぐという調整への期待が増えつつある業界動向と一致している。
 この装置は、ウエハーを薄く削るウェット・エッチング機能に加え、応力緩和や表面処理など後工程向きの機能も備えている。スピンオン・プロセス・チャンバー内では複数の縦型プロセス構造によって、3つの化学薬品処理を同時に行う。その後、純水洗浄とN2吹き付けによる乾燥を行う。エッチング中、いくつかのプロセス・パラメーターによって流体の流れを制御し、化学変化を確保している。化学反応速度はウエハー面内で等しいため、均一な厚さが得られる。
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 柔軟性のあるウエハー・ハンドリング・システムと、非接触のベルヌーイ・チャック・システムによってウエハーを持ち上げ、応力を緩和しているため、従来の研磨と比べて、ウエハーは割れにくい。さらに、ゆがみや反り、破損が少なく、裏面処理もできる。
 SEZ社で戦略事業担当エグゼクティブ・バイスプレジデントを務める、ジム・メロー氏は、「枚葉式のウェット・プロセスは、製造ライン全体でとても大きな意味を持つ。ウエハーとデバイスはパッケージを小型にするために薄く削っている。このため、割れやすいといった機械的な強度は下がる。これは、パッケージング工程で重要な特性だ。ウエハーに触れることなくハンドリングでき、しかもウェット・プロセスであるため、ハンドリング・ミスや工程ミス、破損などのために貴重なチップを損なう心配は減る」と語っている。

厚さ50μmへの道を開く
 さらに前進させて、ドライ・エッチングと研磨技術をこの方式のように改良すれば、ウエハーに損傷を与えずに厚さ50μmと、最高の歩留まりを実現できるパッケージング技術の門戸を開くだろう。チップの大型化とパッケージの小型化は今後も続くため、薄く削りながら応力を緩和すれば、機械的に強いチップができるようになる。この結果、市場が求めるパワーと熱的な信頼性をさらに高めることができる。また、裏面処理は、チップ取り付け時の金属的な粘着力を強くする。要求によっては、化学エッチング液で表面を磨くことも、粗くすることもできる。
 メロー氏によると、CMPやドライ・エッチングによる研磨技術とは反対に、化学薬品を使うスピン・プロセスは、歩留まりの改善、サイクル・タイムの短縮、プロセス品質の改善によって、ウエハーを薄く削る技術をさらに発展させることになる。ウェットとドライの両技術を、現在入手可能な研磨ツールと組み合わせてさらに改良する傾向は今後も続くだろう。

半導体パッケージングに関するさまざまな情報は
www.semiconductor.net/packaging を参照。

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