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宇部マテリアルズ、低コストのCMP廃水リサイクルを実現

[issued: 2007.10.31]

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廃水の処理前(左)とモスハイジ処理後(右)
廃水の処理前(左)とモスハイジ処理後(右)

 宇部マテリアルズは、半導体業界製造工程におけるモスハイジ成形品の研磨水リサイクル用途開発について、モスハイジの新たな用途として、半導体工場廃水のリサイクル用処理材「モスハイジ成形品」の開発を行い、大阪府立大学とノリタケカンパニーリミテドと共同で開発した「モスハイジ成形品の高強度化」と、KNプラッツの試験プラント評価を経て、国内Siウェーハ工場およびCMP工程廃水処理プラントの稼働に成功したと発表した。

 モスハイジは、塩基性硫酸マグネシウム(MgSO4・5Mg(OH)2・3H2O)で、超微粒子を自己凝集させる性能と重金属を吸着除去する効果がある。1980年に宇部マテリアルズが独自技術によって開発・商品化、1989年に宇部工場にて1000t/年規模で生産を開始、現在は主にポリプロピレン樹脂用フィラーやアスベスト代替材用途に使用されているという。

 Siウェーハ工場には、Siウェーハを超精密平坦にするためのCMP工程があり、ナノサイズ超微粒子のシリカを含んだ研磨スラリーや洗浄水を使用するため、大量のCMP廃水が発生する。CMP廃水中の水をリサイクルするには、有機系高分子凝集剤を用いる方法が可能だが、ろ過材に超微粒子が詰まったり、有機系高分子凝集剤が付着したりすることからコスト高となり、廃水のリサイクルが困難であった。

 半導体研磨廃水処理装置メーカーでもあるKNプラッツは、将来的な環境政策により、国内Siウェーハ工場内の行程水の使用制限と廃水制限が起こると考え、モスハイジ成形品を使用したCMP廃水の凝集試験を行ったところ、モスハイジ成形品自体の強度や耐久性に課題があることが判明したという。そこで、ノリタケカンパニーリミテドは、大阪府立大学大学院中平敦教授と協力して、セラミック成形品を強化する特殊技術を用いたモスハイジ成形品の高強度化を考案、高強度モスハイジ成形品を製品化した。

 今回、Siウェーハ工場のCMP廃水処理プラントにて高強度モスハイジ成形品を使用したところ、CMP廃水に含まれる超微粒子や重金属を効率よく凝集分離除去でき、ろ過水がSiウェーハ工場の原料水までに精製され、廃水を低コストでリサイクルすることが可能になったという。今後、宇部マテリアルズでは3社の協業体制を基にSiウェーハ分野以外の工場廃水処理材への応用展開を図り、モスハイジ成形品の製造・供給体制の整備に注力していく。

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