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東芝、垂直磁化方式のMTJ素子を初動作
ギガビット級MRAM実現の第一歩

[issued: 2007.11.07]

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素子構造
素子構造

 東芝は11月6日、磁気抵抗変化型ランダムアクセスメモリー(MRAM:Magnetoresistive Random Access Memory)の要素技術で、大容量化が可能になるとされるスピン注入磁化反転と垂直磁化方式を組み合わせた新型のMTJ(Magnetic Tunneling Junction)素子を開発したと発表した。この技術を11月5日より米国フロリダ州で開催されている3M(Conference on Magnetism and Magnetic Materials)にて発表した。

 スピン注入は、電子スピンの作用で磁化反転させる記録方式で、書き込み電流を抑えて微細化を実現できる有力技術として開発が進展しており、垂直磁化方式は反磁界の影響を受けにくい垂直方向の磁化回転を用いることで、さらに書き込み電流を数十分の一まで低減できる技術とされる。これらを組み合わせることでMRAMのギガビット級の大容量化が
可能になるとされる。しかし、膜界面に必要な平滑性の確保が非常に難しく、開発は困難とされていた。

 今回東芝は、これら技術の原理を踏まえることから始め、材料やプロセス全般を最適化し、界面部分を中心に、素子構造の改善を実施した。材料面では、記憶メディアで使用実績があるCoFe系で不揮発性を持つ材料を記憶層に採用、絶縁層および界面層にはMgO、CoFeBを用いて1nm前後の極薄膜を形成した。さらに、各層を極めて平滑な界面で接合。この構造で形成した素子で安定動作することを確認したとしている。

 同技術の一部は、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託
事業「スピントロニクス不揮発性機能技術プロジェクト」として開発された。

動作検証図
動作検証図
素子に電圧パルスを与えて書き込み動作をした後の素子抵抗特性(左)。正方向、負方向それぞれのしきい値を境に素子抵抗が高低の2値にはっきり切り替わることを示している。右図は、素子に垂直方向の磁場をかけた場合の素子の抵抗特性。記憶層と固定層の磁化方向の組み合わせに応じて素子抵抗が高低の2値にはっきりと分かれていることを示している。(出典:東芝)
素子の主要特性・仕様
素子の主要特性・仕様


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