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IBM、液体金属技術で集光型太陽電池のコストを大幅に削減
[issued: 2008.05.21]
IBMの科学者は、大型レンズを使って過去最高の230Wの太陽エネルギーを1cm2という小さな太陽電池に集めた。このエネルギーは次に70Wの利用可能な電力に変換される。この電力は、集光型太陽光発電装置(CPV)を使った一般的な電池で得られるエネルギーの約5倍に相当するとしている。
一例として、IBMは1 cm2あたり約20Wの太陽エネルギーを光電池に集めている200 sunのシステム(1sunは、晴れた夏の日の正午の太陽エネルギーに相当するエネルギーを表す単位)から、IBMの研究所が今回成果を出した1 cm2とあたり約230Wの太陽エネルギーを光電池システムに集めている2300sunのシステムに移行すると光電池および他の構成部品の数を1/10にすることができるという。
このような高密度化を実現したのは、太陽電池を冷却する方式に秘訣があるという。2000 sun相当のエネルギーをこのような小さな表面積に凝集したとき、ステンレスが溶けるほど十分な熱が生成される。PC用半導体の冷却のために研究開発していた方式を使用することで、太陽電池を1600℃以上という高温からわずか85℃に下げることが可能となった。
IBMの研究チームは、商用の太陽電池方式を、マイクロプロセッサ用途に開発した先進的IBM液体金属熱冷却システムと結びつけることよって、画期的な成果を実現するシステムを開発した。
具体的には、GaとInの化合物から生成された極薄の液体金属層を、チップと冷却ブロックの間に使用している。この層は熱インターフェース層と呼ばれ、チップの温度が低く保たれるようにチップから冷却ブロックに熱を伝達します。IBM液体金属方式は今日最高の伝熱能力を低コストで実現した。この方式は、以前に高出力の半導体を冷却する目的でIBMによって開発に成功したもの。
IBMによると、集光型太陽光発電技術は1970年代から存在していた。太陽電池の温度を低く保つことができ、安価で非常に高いレベルで太陽光を集光することができる効率的な光学素子が開発されれば、その非常に高い集光率により、集光型太陽光発電技術は大規模発電向けの低コスト太陽電力を提供できる可能性を持っているとしている。
IBMでは、
1)現在のテクノロジーを用いたより安価で効率的なシリコン太陽電池の開発、
2)新しい液体プロセスによる薄膜太陽電池デバイスの開発、
3)集光型太陽光発電、および
4)半導体量子ドットやナノワイヤーといったナノ構造をベースとした次世代の太陽電池方式という太陽光発電の4つの主要分野において研究を進めている。
IBMのこれらのプロジェクトの目標は、太陽光発電のコストを削減し、複雑性を最小限に抑え、柔軟性を増やして効率的な太陽光発電方式を開発することだという。
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