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パナソニック、三洋電機の買収へ向けた提携を発表
[issued: 2008.11.13]パナソニック、三洋電機の買収へ向けた提携を発表
パナソニック社長の大坪文雄氏(左)と三洋電機社長の佐野精一郎氏(右)
両社は今回の合意に基づいて、早期に実行プロジェクトチームを立ち上げ、早ければ年内にも資本/業務提携の内容を固める。また、取得株式数などについて三洋電機の主要株主3社との合意が得られれば、パナソニックは2009年1月にもTOB(株式公開買い付け)を実施する予定である。主要株主である三井住友銀行、米Goldman Sachsグループ、大和SMBCの3社が保有する三洋電機の優先株は、発行済み株式の7割に相当する。
パナソニック社長の大坪文雄氏と、三洋電機社長の佐野精一郎氏が出席して行われた記者会見での主な一問一答は以下のとおり。
——買収先として三洋電機を選んだ理由は何か
大坪氏:当社を『グローバルエクセレントカンパニ』と呼ばれる企業としたい。しかし、現時点では世界中の消費者に役に立ち、地球環境に貢献する会社になるための挑戦権すら得られていない。本当のグローバルエクセレント企業を目指すためには、成長を担うもう1つのエンジンがどうしても必要だ。例えば、AV機器は世界的な価格下落の傾向がある中で戦わなければならない。また、白物家電機器はこれから世界市場に攻め込むことになるが、いずれ市場自体が飽和するだろう。こうした状況の中で、これからの当社の成長を考えたとき、三洋電機には(太陽電池など)大変魅力ある事業がある。そういう意味で三洋電機はベストパートナだ。今は苦しい時期だが、パナソニックの経営資源をもってすれば、思い切った手を打つことができる。
——買収の成果を極大化するために、三洋電機を完全子会社にすることもあるのか
大坪氏:(三洋電機が)最終的にどういう形の子会社になるかは今後協議していくことになるが、パナソニックグループの一員とするために過半数の株式は押さえたい。三洋電機の雇用やブランドに関しては、三洋電機も2005年に全社員が一丸となって苦境を克服し、経営危機を乗り越えてきた。三洋電機が現在取り組んでいる中期経営計画の達成を見届けたいという気持ちはある。三洋電機がパナソニックグループの一員となって、(その計画を)自力で実現できるよう支援していく。当社も90年の歴史がある「松下電器産業」という名前や80年続いた「ナショナル」ブランドを捨て、2008年10月にパナソニックに変わった。(三洋電機における)雇用やブランドの重要性、それに対する想いというものには共感している。しかし、それと同時に企業は勝ち残ってこそ初めて意味がある。仕事を永遠に続けることができてこそ目標を達成できる。甘い話だけではないが、パナソニックグループとして、今ある姿に近い形でスタートするのがよい。
佐野氏:三洋電機の事業や社員の雇用に関しては、パナソニックとの提携に関係なく、継続していかなければならない。いろいろな事業を展開する中で、三洋電機の考え方や判断で、必要な構造改革をしっかり成し遂げたい。エネルギー事業への積極的な投資についてはパナソニックからの支援を受けて、2010年の計画達成に向けてまい進したい。中期経営計画を遂行する上で、三洋電機はやるべきことをやり、その成長をパナソニックから支援してもらう。
——環境エネルギー事業はどうするのか
大坪氏:太陽電池事業は三洋電機が育てている。今後、パナソニックの販売網を活用して三洋電機の製品を販売していく。今回の協業がまとまれば、家庭用燃料電池と太陽電池という将来のエネルギー事業を推進していく上で相乗効果が得られ、パナソニックグループの中で発展させていくことができる。一方、自動車向けの2次電池の需要は今後爆発的に伸びるだろう。現在は(2次電池事業でパナソニックと三洋電機が)異なる自動車メーカーと取り引きしているが、2次電池に強い企業同士が手を組めば、自動車メーカーに対してもメリットをもたらすことができるだろう。
——三洋電機をグループ化したときに重複している製品/事業はどうするのか
大坪氏:両社の事業内容を見たときに、白物家電製品や電子デバイスなど、大きなくくりでは重複している製品があることは事実だ。しかし、詳細に見ても、同じマーケットや同じターゲットを前提として同じマーケティング戦略に基づいた製品であるのか否かは精査する必要がある。実際はそれほど重複していないのではないだろうか。逆に製品のラインアップ拡充と見ることもできる。そうであればプラスの効果が得られる。(両社の経営資源で)製品設計力、開発力のシナジーを生み出す方向に持っていくことが重要だ。それは部材の調達戦略にもつながってくる。
——ブランドの拡散にはつながらないのか
大坪氏:(三洋ブランドを当面維持することで)ブランドの拡散はあるかもしれない。しかし、同時にシナジーを創出できるということもある。冷静に判断すればシナジーを生むというメリットのほうが大きいと考えている。
(EDN Japan, 馬本 隆綱)
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