Editorial

エンジニアのモチベーションはお金だけ
ではない・・・ハズ

[2007年02月号]

By 日本版 編集長 高橋 潤
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 昨今、良く聞く話だが、企業経営で最も大切な要素の一つが人材で、優秀な人材がいなければ企業は成り立たないといわれる。しかし、実際にエンジニアが優遇されているだろうかという疑問も生じる(弊誌2006年12月号津田建二の目「エンジニアの待遇を改善する経営者たち」参照)。弊誌の編集顧問である津田建二は、複数の企業トップにインタビューする機会に恵まれ、優秀なエンジニアの確保や処遇などについて話を聞いた。12月号の同氏コラムにもあるが、取材時には「企業は人なり」を痛感したようだ。コラムでは米Linear Technology社創業者であり現会長でもあるRobert Swanson氏やエルピーダメモリ代表取締役社長兼CEOの坂本幸雄氏がこれまでは顧客のいるところや賃金の安いところではなく、技術者のいるところにデザインセンターを置く傾向にあると述べている。「特に開発部門は人で決まる」(坂本社長)という。

 坂本社長の言う「企業は人なり」は社員の待遇にも及ぶ。同氏は、プロフィットシェアリングを従業員に唱い、四半期ごとに営業利益率が10%以上達成できれば従業員に、一定の月数の特別ボーナスを支払っているという。また、従業員にもストックオプションを与えている。さらに米Texas Instruments(TI)社取締役会長Thomas Engibous氏は、DRAM事業を切り捨てるとき、売却先を同業社に選びエンジニアが開発を続けることができる道を確保したことを挙げている。

あなたにとって
仕事にのめりこむことができる
環境とはどのようなものですか?

企業は人なり
 この津田氏のコラムに対して読者の皆様から多くの反響が届いた。その中の一つに強いご指摘があったのでここで取り上げたい。この中で読者の1人は、「経営者がエコノミーに乗ってその分エンジンニアに還元なんてしていたら、商売相手がそれを知ればこんな儲からない会社と仕事をするのはいやだというであろう。エンジニアにボーナスなどを出すのが唯一の例だが、エンジニアのモチベーションはよく言われるように金だけではない。仕事にのめりこむ環境が必要であり、待遇改善が金だけというようなこの考えには納得できない」とのご指摘であった。ここで一つご理解頂きたいのは、同コラムではエンジニアが活躍できる企業、それを促す企業トップがその企業の躍進の原動力の一端を担っているのではないかということであり、待遇改善イコールお金だけではないと私は読んだ。確かであろうことは、待遇改善はお金の問題だけではないということだ。

未来のエンジニアのことも
考える
 2007年問題や少子化のことも考えると話はそう単純ではない。これらの問題に学生の理系離れが進んでいる現状をも含めると、今後さらに深刻な状況に陥る可能性が高い。この問題に対してベルギーIMECやSEMIジャパンなどがこの状況を変えるべく動き始めていることを以前に紹介した(弊誌12月号「エンジニアはダサイ、科学者は怖い、ではまずい!」)。未来のエンジニア候補である子供たちに対しては、科学者やエンジニアのパブリックイメージを早急に上げることが必要であろう。

 今、半導体工場で活躍されている読者の方々に聞きたい。仕事にのめりこむ環境とは、望まれる待遇とは、エンジニアの現在のパブリックイメージとは、そして理想像とはどのようなものなのであろうか。是非、ご意見を聞かせてほしい。

ご意見を聞かせてください

Semiconductor International日本版編集部では日本の読者の皆様からのご意見や反論をお待ちしております。下記メールアドレスまでご連絡ください。採用分には薄謝を差し上げます。
editor-si@reedbusiness.jp

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