Editorial

半導体技術および市場を引っぱるメモリー製品

[2007年03月号]

By 日本版 編集長 高橋 潤
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 米調査会社Strategic Marketing Associates社によると、2006年の半導体関連の設備投資額でDRAMおよびフラッシュメモリーメーカー向けが全体の43%を占め、メモリーメーカーが製造装置メーカーにとって最大の顧客になったと発表している(本誌News Clip P.53~参照)。この比率は、2007年にはさらに高くなりそうだ。2007年の設備投資額は前年比10%増の600億ドルと予測されており、先頭に立つのはメモリーメーカーになるという。2007年に稼働を開始する半導体製造工場の設備投資額全体の2/3に当たるとしている。

メモリーのCu配線化が間近
 さらに、技術的な側面でもメモリーは業界を牽引しているといえる。セルの微細化を見ても、NAND型フラッシュメモリーとDRAMはロジックを上回る速さで微細化が進んでいるのが分かる(弊誌P.35「32nmは45nm技術の延命で凌ぐ」)。さらに、メモリーにCu配線が導入される日が近いと聞く。米Micron Technology社は、フラッシュメモリーにCu配線を採用した画像を公開した(弊誌P.38)。米フラッシュメモリーメーカーにもCu配線対応の製造装置の導入が進んでいる。特にメモリーのCu配線化は2007年の大きなトピックとなりそうだ。

新規不揮発性メモリーはこれから、PCRAMが有望か
 一方で一時期大きな期待を集めた不揮発性メモリーだが、FeRAMがMRAMが微細化に対応しきれず、期待されていたほどのインパクトをいまだ市場に与えていない。ここで注目されるのは相変化メモリー(PCRAM)だ。独Qimonda社と米Ovonyx社は、相変化メモリー(PCRAM)技術に関連した両社の特許および知的財産を使用するメモリー製品について、長期的なクロスライセンス契約を締結したと発表した。OvonyxのPCRAM技術は、リバーシブル相変化メモリープロセスを利用している。相変化メモリーは、フラッシュやDRAMメモリーに代わるコスト効果の高い選択肢になるとしている。    

 さらにその先には米IBM社が提案したMEMSストレージである「Millipede」などの新しい技術もある。Millipedeは、二次元のアレイに厚さ数nmの薄膜ポリマーが塗布されており、400℃に熱せられたV型のSiカンチレバーにより微小なくぼみを形成することでビットが書き込まれ、書き込み時より低温(300℃)時に読み込むことができる。上書きや書き換えにはカンチレバーがオフセットされ表面を「たたく」ことでデータを消去することができるようだ。この方法で10万回の書き換えが可能だという。これこそは弊誌Cover Story(P.28~)でSemiconductor International誌編集長Peter Singer氏が解説するナノマニュファクチャリングを適用した全く新しいデバイスとなるのであろう。

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