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Inspection, Measurement and Test

くぼみ検知を可能にするAFM技術

[2007年06月号]

By Alexander E. Braun
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 多くの人はディボット(くぼみ)という言葉を聞くと、ゴルファーがボールを打つときに地面をたたいてしまい、芝生が押し出されてできるくぼみを思い浮かべるだろう。しかし、半導体メーカーにとっては全く異なる意味を持つ。回路内においては、アクティブ領域と充填されたアイソレーショントレンチの間にくぼみが発生するが、これは一般的にCMPモジュールでのSTI(Shallow Trench Isolation)プロセス中にSiO2/Si界面に沿った機械的応力によって発生する。次のシリサイドプロセスでは、シリサイドのくぼみが増大して樹状突起が形成され、ドープ領域から電荷キャリアがリークする経路ができてしまう。これは結果としてデバイス故障へとつながる。特に深いくぼみは移動度や低電力性能に悪影響を及ぼすため、この分子配列(トポロジー)のくぼみに厳重な監視を行わなければならない。

 ウェーハ間やロット間でのばらつきに起因するこれらの異常を観察して測定するための手法にはそれぞれ問題がある。例えばスキャトロメトリなどの光学技術の場合、測定を行うために測定部位やモデルライブラリが必要となる。これには時間を浪費し、測定のためだけに一部のウェーハ面を充てる必要があり、歩留まりが低下する。SEM(走査型電子顕微鏡:Scanning Electron Microscope)では二次電子の影響やチップに悪影響を与えるサンプル帯電などが考えられる。また、TEM(透過型電子顕微鏡:Transmission Electron Microscope)は破壊的であり、容認できないほどの時間を要する問題がある。

 AFM(原子間力顕微鏡:Atomic Force Microscope)はこのクリティカルな測定ハードルを越える見込みがある技術だ。他の技術にはないメリットは、材料とプロセス変化の両方に対して敏感でないという点である。これはプローブを使った局所的な手法である。現在のプローブはこういった測定を行うのに十分薄く、ウェーハにダメージを与えることなくくぼみに入ってその深さを測定することができる。また、高価なウェーハのある面を測定のためだけに利用する必要もない。実際のデバイス上で構造が測定されるため、実物通りの測定が可能である。ただ、いくつかのAFMは簡単に自動化できないという問題がある。そのため、実際に製造ラインで適用できるかは、分析の再現性や正確な結果が得られているかを確認するのが必要だ。


TEM断面図によるSTIのくぼみ(提供:2006 ICPT)TEM断面図によるSTIのくぼみ
(提供:2006 ICPT)

 米Veeco Instruments社の計測グループはこの問題を解決するための研究をしており、ディープトレンチモードAFMを使用した有効な策を見出した。1)

 AFMはプローブの先と測定試料の間の制御を高めた最先端のスキャニング手法である。AFMが所定のセットポイントにあるときに必要なデータポイントだけを取得することができる。測定試料部位において特定のセットポイントがなければ、AFMはそれを無視して次のデータポイントへと進む。この試料測定がもたらすメリットのひとつに、あまり興味のない優先順位の低い領域から効果的にデータを取り除き、興味のある領域のデータポイントを集積できる点がある。

 研究の初期段階において、同社はファウンドリと協力して異なるプロセス条件下にある2組のウェーハについて調査を行った。くぼみは専用に開発されたAFM分析手法によって測定され、ウェーハは電気テストへと送られる。最終結果はシート抵抗とくぼみの深さを相関付けることが可能という。独自のAFMディープトレンチモードはSTIのCMPモジュール内でくぼみプロセス検査を可能にした。AFM技術は、非破壊的であり、結果が出るまでの時間が早く、直接的に測定できるくぼみ測定ソリューションを実現したといえる。

参考文献
1.Hsu. S. Hand, P. Shaver and D. Dawson, “In Line Monitoring of Shallow Trench Isolation Divot Depth,” Veeco Instruments Application note. 2007



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