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アドバンスド エナジー ジャパン、
代表取締役社長 兼 米国本社副社長 北川邦彦氏
[2007年11月号]
米Advanced Energy社(AE)は、マスフローコントローラ(MFC)、装置電源、測定装置関連などの装置周りのコンポーネントを提供。過去には買収戦略により製品ラインナップを拡充してきた経緯もあるが、それも一段落、この3つの事業を中核に据え、適用可能な製品セグメントを拡大している。フラットパネルディスプレイ(FPD)や太陽電池、自動車、環境対策に向けた工業用のコーティング部品など適用可能な領域は拡大の一途をたどる。アドバンスド エナジー ジャパン代表取締役社長の北川邦彦氏に同社戦略を聞いた。
Semiconductor International 日本版(以下SIJ):AEは過去買収することにより製品ラインナップを拡充してきた。
北川邦彦:買収戦略により事業拡大にまい進した時もあった。しかし、それもひと段落し、実質的には旧日本アエラによるマスフローコントローラ(MFC)の製品群、温度測定装置関連、そして電力系の製品のみとなっている。買収戦略から、整理を行い、さらにフォーカスした形のビジネスを構築した。製品ラインナップは大きく変わっていないが、しかし、市場のセグメントとしては太陽電池など新しいアプリケーションに向けて広げていきたいと考えている。
SIJ:装置コンポーネントの差別化のポイントは?
北川:当社の技術を特許として獲得した場合は、それをデファクトスタンダードとして広めることはしたい。また、製品には細かなノウハウももちろん沢山ある。さらに、性能を上げながらコストを下げることができる技術、これをポイントとしたい。
SIJ:MFCは差別化が難しい?
北川:過去MFCは独特な製品であったが、今では各社あまり大きな性能差がなくなってきている。価格競争にもなりうる。しかし、高速なものや高温プロセスに対応するものなど、特殊な材料への対応など、当社独自の付加価値を持っている。これはユーザーが何を求めているかによって決まる。MFCひとつとっても、例えばCVDやALDなどプロセスの要求に従い当社製品に対する要求が一つ一つ異なってくる。
SIJ:さらに新材料導入も進む
北川:当社は幅広い要求に応えられるよう開発を進めている。今後は、各種材料でいろいろな工夫をしなければいけなくなるだろう。
SIJ:電源関連の製品は?
北川:電源に関しては、一度装置に採用されると他社製品と置き換えられることはあまりない。電源を変えると特性が変わるので簡単には置き換えられない。特に電源は、装置メーカーと共同で開発を進めないと製品化は難しい。
SIJ:これらの装置周りのソリューション提供が求められているのか?
北川:ソリューションの提供というよりもワンストップバイが可能と考えて欲しい。電源、ガス、温度センサーそれら全てが当社で揃えられる。
SIJ:先端プロセス開発にかかる負担は年々増加している。AEの戦略は?
北川:先端の開発は、基本的には早い段階から関わっていくことが大切だ。これは半導体、フラットパネルディスプレイ(FPD)、太陽電池などの分野でも言える。当社の製品を使用頂いている大手装置メーカー等と共同で開発を進めている。これはユーザーのニーズに応えるために始めたもの。各ユーザーのニーズに応えつつ、多くのユーザーが求める性能を満たす必要がある。
SIJ:開発の負担が増すことになる?
北川:これは半導体、装置メーカーなども同様であろうが、負担は高まるばかりだ。これからはどう協働していくかも考えなければいけない。当社は装置メーカーの近くでできるだけニーズのあった商品を提供できるようにしたい。
SIJ:FPD製造向けの製品は?
北川:FPD製造用途においてもコストプレッシャーがある。さらに半導体製造とは異なり大きなチャンバを必要とするため、求められる要求や精度が異なる。当社としては、いろいろな提案をさせてもらっている状況だ。半導体とは違い、当社の汎用的な製品に技術的な味付けをしなければいけない。いろいろな要求をいかに具現化できるかが重要だ。特にFPD分野ではその傾向が強い。さらに急な需要増にも迅速に対応しなければいけない。
SIJ:特にFPD向けの独特な要求にはどのようなものがあるのか?
北川:各ユーザーでいろいろとあり、一概には言えないが、半導体よりプロセスルールが緩いながらも、FPDではプロセスがパネルの見え方に影響する。これはパネルに起因するものやドライバに起因するものなどが考えられるが、量販店の店頭でも各社パネルの違いが明白だ。これは異なったプロセスを適用している理由による場合もある。半導体製造とは全く違ったパラメータだ。当社製品でも、ユーザーによって細かいところで違う仕様を用意し、各社用の「味付け」がされている。
SIJ:FPD製造に向けた戦略は?
北川:ユーザーのニーズにあったものを安くつくり、きちっとしたサポートをする、当たり前のことが一番大切だ。ニーズに応える技術力。スピード。要求に応えられる柔軟な生産能力。これらを当社はもっている。
SIJ:太陽電池市場は?
北川:今、欧州を中心として非常に大規模なものに大きな期待がある。当社は今年太陽電池用途で四半期で過去最高の受注額を得た案件もあった。現在の太陽電池ブームは欧州などを中心とした大規模プラントのようなもの。当社も過去最高、発電所なみの規模で進んでおり、当社も大きな受注を獲得した。
SIJ:貴社売上高にみる現在の太陽電池向けの比率は?
北川:当社でアドバンスドプロダクトアプリケーションと呼んでいる部門で扱っている。ガラスコーティング、太陽電池、自動車関係が売り上げの17%、データストレージ6%、フラットパネルディスプレイ関係が8%(2006年12月期のデータ)。新規の事業が伸びており、FPDは2007年の後半の伸びに期待していたが、これは2008年ぐらいまでずれ込むであろう。伸びている市場に即した製品を提供していく。
SIJ:今期待している貴社製品は?
北川:電源関係では「Paramount」に期待している。高周波のRF 電源供給システムで、電源内にマッチングの機能を統合した。急激なプラズマインピーダンスの変化もリアルタイムで補正する。可変のマッチャであるデジタル整合ネットワーク「Navigator」によりプロセス変化に柔軟に対応してきたが、さらに電源に統合することでチャンバの中の状況に応じて対応する。高精度の測定・制御を実現する強化型の電力・インピーダンス測定システムを搭載した。次世代テクノロジーノードに適した移行の迅速化、プロセスステップの短縮、プロセス時間の削減を実現する。ミリ秒単位の同調が可能で、これまでになかった高精度、再現性、プロセス制御を実現した。
ガス関係では排気の圧力制御の用途が拡大しており、排気圧コントローラ「Aera EPV100-AW」の受注も増加している。さらに昨年から提供している高速応答性と計測精度が向上したプレッシャーインセンシティブ(PI)マスフローコントローラ(MFC)「Aera PI-980」。最近では多種の新材料が導入されていることから、MFCもそれらに併せて変えていくことになる。チャンバに近いところで制御が必要だ。今までR&Dでしか使用されていなかった材料が量産に向かっている。ユーザーの使用する材料に対応した制御機器を提供していきたい。
SIJ:日本市場をみる立場として、日本の半導体メーカーをどうみているのか?
北川:過去、国内大手半導体メーカーは自分のところでプロセスを構築していた。その傾向が薄れ、一時、ファウンドリビジネスがさかんになったが、これも限界にきている。設計から、歩留まり、最終的な検査まで一貫した微調整を行い、最大の効果を得なければならない時代に突入したと考えている。日本の半導体メーカーは設計から検査まで全てを自社で持っている。これは大きなポテンシャルだ。また、日本の半導体メーカーは同時にシステムのエンドユーザーでもある。しかもこれからIT化されていく白物家電等もラインナップしている。期待は大きい。
SIJ:半導体メーカーはプロセス技術で差別化を図れる。
北川:プロセスで強みを発揮しているメーカーが今、市場でも強みを発揮している。もちろん設計から製造まで自社で有していることが重要だ。今、問題となっているのは、マーケティング能力と営業力ではないか。きちっとしたプロダクトマーケティングを行い、力を発揮できるセグメントに特化することが重要だ。
SIJ:今、注目する技術は?
北川:効率の高い電力の変換システムに注目している。太陽電池の変換効率を考えた場合、パネルの効率だけではなく、システムや電力供給過程での効率も考えなければいけないだろう。これは今後の環境問題でも重要な課題で、個々の生活に与えるインパクトも大きいのではないだろうか。
(聞き手:高橋 潤)
北川邦彦:買収戦略により事業拡大にまい進した時もあった。しかし、それもひと段落し、実質的には旧日本アエラによるマスフローコントローラ(MFC)の製品群、温度測定装置関連、そして電力系の製品のみとなっている。買収戦略から、整理を行い、さらにフォーカスした形のビジネスを構築した。製品ラインナップは大きく変わっていないが、しかし、市場のセグメントとしては太陽電池など新しいアプリケーションに向けて広げていきたいと考えている。
SIJ:装置コンポーネントの差別化のポイントは?
北川:当社の技術を特許として獲得した場合は、それをデファクトスタンダードとして広めることはしたい。また、製品には細かなノウハウももちろん沢山ある。さらに、性能を上げながらコストを下げることができる技術、これをポイントとしたい。
SIJ:MFCは差別化が難しい?
北川:過去MFCは独特な製品であったが、今では各社あまり大きな性能差がなくなってきている。価格競争にもなりうる。しかし、高速なものや高温プロセスに対応するものなど、特殊な材料への対応など、当社独自の付加価値を持っている。これはユーザーが何を求めているかによって決まる。MFCひとつとっても、例えばCVDやALDなどプロセスの要求に従い当社製品に対する要求が一つ一つ異なってくる。
SIJ:さらに新材料導入も進む
北川:当社は幅広い要求に応えられるよう開発を進めている。今後は、各種材料でいろいろな工夫をしなければいけなくなるだろう。
SIJ:電源関連の製品は?
北川:電源に関しては、一度装置に採用されると他社製品と置き換えられることはあまりない。電源を変えると特性が変わるので簡単には置き換えられない。特に電源は、装置メーカーと共同で開発を進めないと製品化は難しい。
SIJ:これらの装置周りのソリューション提供が求められているのか?
北川:ソリューションの提供というよりもワンストップバイが可能と考えて欲しい。電源、ガス、温度センサーそれら全てが当社で揃えられる。
SIJ:先端プロセス開発にかかる負担は年々増加している。AEの戦略は?
北川:先端の開発は、基本的には早い段階から関わっていくことが大切だ。これは半導体、フラットパネルディスプレイ(FPD)、太陽電池などの分野でも言える。当社の製品を使用頂いている大手装置メーカー等と共同で開発を進めている。これはユーザーのニーズに応えるために始めたもの。各ユーザーのニーズに応えつつ、多くのユーザーが求める性能を満たす必要がある。
SIJ:開発の負担が増すことになる?
北川:これは半導体、装置メーカーなども同様であろうが、負担は高まるばかりだ。これからはどう協働していくかも考えなければいけない。当社は装置メーカーの近くでできるだけニーズのあった商品を提供できるようにしたい。
SIJ:FPD製造向けの製品は?
北川:FPD製造用途においてもコストプレッシャーがある。さらに半導体製造とは異なり大きなチャンバを必要とするため、求められる要求や精度が異なる。当社としては、いろいろな提案をさせてもらっている状況だ。半導体とは違い、当社の汎用的な製品に技術的な味付けをしなければいけない。いろいろな要求をいかに具現化できるかが重要だ。特にFPD分野ではその傾向が強い。さらに急な需要増にも迅速に対応しなければいけない。
SIJ:特にFPD向けの独特な要求にはどのようなものがあるのか?
北川:各ユーザーでいろいろとあり、一概には言えないが、半導体よりプロセスルールが緩いながらも、FPDではプロセスがパネルの見え方に影響する。これはパネルに起因するものやドライバに起因するものなどが考えられるが、量販店の店頭でも各社パネルの違いが明白だ。これは異なったプロセスを適用している理由による場合もある。半導体製造とは全く違ったパラメータだ。当社製品でも、ユーザーによって細かいところで違う仕様を用意し、各社用の「味付け」がされている。
SIJ:FPD製造に向けた戦略は?
北川:ユーザーのニーズにあったものを安くつくり、きちっとしたサポートをする、当たり前のことが一番大切だ。ニーズに応える技術力。スピード。要求に応えられる柔軟な生産能力。これらを当社はもっている。
SIJ:太陽電池市場は?
北川:今、欧州を中心として非常に大規模なものに大きな期待がある。当社は今年太陽電池用途で四半期で過去最高の受注額を得た案件もあった。現在の太陽電池ブームは欧州などを中心とした大規模プラントのようなもの。当社も過去最高、発電所なみの規模で進んでおり、当社も大きな受注を獲得した。
SIJ:貴社売上高にみる現在の太陽電池向けの比率は?
北川:当社でアドバンスドプロダクトアプリケーションと呼んでいる部門で扱っている。ガラスコーティング、太陽電池、自動車関係が売り上げの17%、データストレージ6%、フラットパネルディスプレイ関係が8%(2006年12月期のデータ)。新規の事業が伸びており、FPDは2007年の後半の伸びに期待していたが、これは2008年ぐらいまでずれ込むであろう。伸びている市場に即した製品を提供していく。
SIJ:今期待している貴社製品は?
北川:電源関係では「Paramount」に期待している。高周波のRF 電源供給システムで、電源内にマッチングの機能を統合した。急激なプラズマインピーダンスの変化もリアルタイムで補正する。可変のマッチャであるデジタル整合ネットワーク「Navigator」によりプロセス変化に柔軟に対応してきたが、さらに電源に統合することでチャンバの中の状況に応じて対応する。高精度の測定・制御を実現する強化型の電力・インピーダンス測定システムを搭載した。次世代テクノロジーノードに適した移行の迅速化、プロセスステップの短縮、プロセス時間の削減を実現する。ミリ秒単位の同調が可能で、これまでになかった高精度、再現性、プロセス制御を実現した。
ガス関係では排気の圧力制御の用途が拡大しており、排気圧コントローラ「Aera EPV100-AW」の受注も増加している。さらに昨年から提供している高速応答性と計測精度が向上したプレッシャーインセンシティブ(PI)マスフローコントローラ(MFC)「Aera PI-980」。最近では多種の新材料が導入されていることから、MFCもそれらに併せて変えていくことになる。チャンバに近いところで制御が必要だ。今までR&Dでしか使用されていなかった材料が量産に向かっている。ユーザーの使用する材料に対応した制御機器を提供していきたい。
SIJ:日本市場をみる立場として、日本の半導体メーカーをどうみているのか?
北川:過去、国内大手半導体メーカーは自分のところでプロセスを構築していた。その傾向が薄れ、一時、ファウンドリビジネスがさかんになったが、これも限界にきている。設計から、歩留まり、最終的な検査まで一貫した微調整を行い、最大の効果を得なければならない時代に突入したと考えている。日本の半導体メーカーは設計から検査まで全てを自社で持っている。これは大きなポテンシャルだ。また、日本の半導体メーカーは同時にシステムのエンドユーザーでもある。しかもこれからIT化されていく白物家電等もラインナップしている。期待は大きい。
SIJ:半導体メーカーはプロセス技術で差別化を図れる。
北川:プロセスで強みを発揮しているメーカーが今、市場でも強みを発揮している。もちろん設計から製造まで自社で有していることが重要だ。今、問題となっているのは、マーケティング能力と営業力ではないか。きちっとしたプロダクトマーケティングを行い、力を発揮できるセグメントに特化することが重要だ。
SIJ:今、注目する技術は?
北川:効率の高い電力の変換システムに注目している。太陽電池の変換効率を考えた場合、パネルの効率だけではなく、システムや電力供給過程での効率も考えなければいけないだろう。これは今後の環境問題でも重要な課題で、個々の生活に与えるインパクトも大きいのではないだろうか。
(聞き手:高橋 潤)
SI Japan テクニカルセミナー
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Industrial Design セミナー
-モノづくりにおける意匠設計とそのデータ活用-
2008年07月31日ー2007年07月31日
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東京ビックサイト(東京) -
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2008年07月30日ー2007年08月01日
東京ビックサイト(東京)











