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ダブルパターニングの
エッチング課題に挑む

[2008年04月号]

32nm以降のプロセス技術を実現するため、ArFからEUVへのリソグラフィのブリッジ技術のひとつとして、ダブルパターニング法が注目されている。しかし、ダブルパターニングでは、1.5nm以下のCD均一性、パターンシュリンク、in-situでのフルスタックエッチングなどを実現するため、これまでにはない、極めて重要なエッチングプロセスが新たに必要になる。


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Raghu Balasubramanian
Andy Romano
Marshall Benham
米Lam Research社
www.lamresearch.com


表 DPT で一般的にエッチングされる膜

 ダブルパターニング、もしくはそれに類するマルチパターニングの手法が研究されているが、その多くは、追加のエッチングプロセスが必要になる。製造するデバイスの種類によって、使用されるダブルパターニングの手法は異なるが、ダブルパターニング導入に関連して共通のエッチング要求を満たす必要がでてきている。32nmなど、3Xnmのプロセスの実現に向けては、3σで<1.5nmのCD均一性、in-situシュリンクやホール/スペースのエッチング性能などが求められ、さらには追加されるエッチングプロセスとコスト効率とのバランスを図る必要がある。

 ダブルパターニングを量産ラインに導入するためには、オーバーレイが技術的な課題になりそうだ。エッチングにおけるCD均一性は、ダブルパターニングのオーバーレイによって悪化する。そのため、全体のオーバーレイの許容量を管理するために、CDの不均一性によるエッチングプロセスへの影響を最小限にする必要がある。CD均一性への厳しい要求が、原子レベルの薄いレイヤーのエッチング制御を推進し、ダブルパターニングにおけるエッチングの重要度を増している。CD均一性の要求値を達成するためには、エッチングに影響を与える要因を理解し、それらをコントロールすることが必要だ。また、再現性のある結果を得るためには、最新の検査装置によってプラズマをモニタリングしたり、複雑なプロセス情報などが必要になる。

 次に、ダブルパターニングを成功させるために重要となってくるのが、最適な選択比を有する材料を選び出すことである。は、ダブルパターニングにおける膜とエッチングの選択比を示している。マスク開口部、スペーサ、ゲートなど、厳しいCDが必要となるプロセスにおいては、膜を積層したダブルパターニング材料が使用される。すでに、最新のエッチング技術によって、ダブルパターニングにおけるCDの均一性、選択比、量産性などの要求性能についての実証実験が進められている。量産されている先端のエッチング装置は、クリティカルレイヤーに対して、ダブルパターニングへの移行を実現するのに十分な性能を満たしている。



図 50nmのコンタクトホールにて、ポストリソで異なった量のCDシュリンクを行った。それぞれの焦点深度と露光許容度のプロセスウィンドウを示す。ダブルパターニングとシュリンクを合わせることによって焦点深度が改善された

 ダブルパターニングは、リソグラフィのプロセスウィンドウが狭く、デバイスの微細化を困難にしているコンタクトホール形成などのプロセスで重要な手法である。リソプロセスのウィンドウを改善する一つの方法は、緩いピッチと大きなサイズでコンタクトホールを形成してから、エッチングによってホールをシュリンクさせることである。コンタクトあるいはラインをシュリンクさせて(場合によっては50nmまで)要求寸法を得るためには、絶縁膜のエッチングシステムに、精密に制御してin-situでコンフォーマルレイヤーを成膜する機能を追加する必要がある。1)

 焦点深度(DOF:Depth of Focus)と露光許容度(EL:Exposure Latitude)は、リソグラフィのプロセスウィンドウにおける重要な指標である。は、32nmでの粗密構造を代表するコンタクトホールのパターニングに対する焦点深度と露光許容度のウィンドウを示している。このシミュレーションでは、50nmコンタクトホールに対して、それぞれのリソグラフィ後のCDシュリンクにおける焦点深度と露光許容度をモデル化している。予想されるように、50nmの目標CDに対して、大きなCDシュリンクを持つダブルパターニングが露光許容度で10%、焦点深度ウィンドウで350%改善した。逆に100nm焦点深度ウィンドウでの20%以上の露光許容度は、ダブルパターニングとシュリンクによって実現することができる。エッチングの間に追加された粗密のバイアスを調節する機能が、焦点深度の有効性を増加させるとみられる。

 CDシュリンクに対してin-situ成膜機能を追加し、複数の膜をin-situでエッチングすることが費用効率の高いダブルパターニングを実現するためには重要だ。こうした方法はデバイス製造に組み込まれており、今ではフルスタックのin-situエッチングはデバイスの量産ラインに適用されている。それらのデバイスは、動的なウェーハの温度コントロールやガスの再分布、全ウェーハが同じ環境下にあることを保証するコート前あるいは洗浄後の技術などにより実現する。

 ダブルパターニング技術の導入のため、プロセス全体のフローにクリティカルなエッチングが追加されている。先端のエッチング技術は、既存のクリティカルなエッチングに使用され、パターニングの新たなパラダイムに対応し、1.5nm以下のCD均一性、パターンシュリンク、in-situでのフルスタックのエッチングといった、ダブルパターニングに必要な性能を実現する。


参考文献
1. M. Op de Beeck et al., “A Novel Plasma-Assisted Shrink Process to Enlarge Process Windows of Narrow Trenches and Contacts for 45 nm Node Applications and Beyond,” Proc. of SPIE, 2007, Vol. 6519-30, Session 6, p. 100.

Raghu Balasubramanianは、米Lam Research社エッチングビジネスのシニアマーケティング・マネージャで、結晶成長、リソグラフィ、スキャトロメトリなどの分野で15年以上の業界経験を持ち、現在はエッチングに携わっている。

Andy Romanoは、パターングループのシニアマーケティング・マネージャで、数々のファブで10年の経験を持つ。米National Semiconductor社のFairchild Research Centerにてフォトリソのリサーチエンジニアを務める。また、米AZ Electronic Materials社にて9年間グローバルプロダクトマネージャを務めている。

Marshall Benhamは、プロダクトマーケティングのシニアディレクタで、主にエッチング分野での様々な技術マーケティングマネージメントを過去13年務めている。



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