最後のエッチング後に、デュアルトレンチ・パターニングのオーバーレイをCD-SEMを用いてデバイス解像度(例えば、メインデバイスのグリッドの近くに位置する、メモリーグリッドまたは特別なCD-SEMオーバーレイグリッドマーク)で測定することは可能である(図3)。その場合のオーバーレイは次の式のように定義される。1)
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新たな測定手法で
ダブルパターニングの
CD均一性を改善
[2008年04月号]
EUVリソグラフィ技術の開発が遅れていることもあり、半導体業界で注目されつつあるダブルパターニングであるが、量産ラインなどへの導入に向けてはオーバーレイなどが技術的な課題として挙げられている。米Applied Materials社では、トレンチ内トレンチのオーバーレイ・マークと自動プロセスコントロール(APC:Automated Process Control)を用いることで、デュアルトレンチ・パターニングにおけるCD均一性を生産で許容可能な範囲内に保つことができることを確認した。本稿では、CD-SEMによる新たなオーバーレイ測定方法について検証する。
Ilan Englard
Rich Piech
Liraz Gershtein
Ram Peltinov
Ofer Adan
米Applied Materials社
www.appliedmaterials.com
Rich Piech
Liraz Gershtein
Ram Peltinov
Ofer Adan
米Applied Materials社
www.appliedmaterials.com
図1 ITRS 2006年版では、偶数と奇数のACPV間のギャップ(矢印)を1nm以下に抑えることをターゲットにしている
また、デュアルトレンチ・パターニング法は、デュアルライン・パターニングや自己整合型ダブルパターニング、変形照明リソグラフィなどとは対照的に、クリティカルなCD均一性に重大な結果がもたらされるという懸念がある。デュアルトレンチ・パターニングのオーバーレイエラーのばらつきは、インターレースのピッチ(奇数ピッチと偶数ピッチ)のばらつきを取り入れることで、CD均一性のバジェットを減少させることになる。そのため、ACLV(Across-Chip Line Variations)に加えて、新たな領域であるACPV(Across-Chip Pitch Variations)もウェーハの最終的なCD均一性に影響を与えることになる(図1)。
しかし、仮にオーバーレイが十分にコントロールできるようになれば、32nm以降の技術を使用したメモリーデバイスのBEOLパターニングにおいて、デュアルトレンチ・パターニングのプロセス技術が有望になる可能性がある。SEMベースではないオーバーレイ測定器を使用するとメタル膜の反射特性が障害となるが、SEM自体をオーバーレイ測定器として使用することは有効である。そこで、デュアルトレンチ・パターニングのプロセスにおける欠点を補い、ACPVのCD均一性に対する影響を最小化するため、新たなオーバーレイ測定と補正方法について提案する。
DTPのプロセスフロー
図2 デュアルトレンチ・パターニングでは、ラインの左端と右端は異なる露光ステップから形成されるため、2回目の露光におけるオーバーレイエラーが最終的なライン/スペース形状でのCDエラーを引き起こす
デュアルトレンチ・パターニングはデュアルライン・パターニングと異なり、ラインの左端と右端は異なる露光ステップから形成されている。つまり、このことはデュアルトレンチ・パターニングの2回目の露光におけるオーバーレイエラーが、最終的なライン/スペース形状でCDエラーになることを示唆している。
DTPのオーバーレイ測定
図3 オーバーレイ測定に使用される32nmの奇数ライン/スペース(ピッチ)と偶数ライン/スペース(ピッチ)
表 オーバーレイ測定結果
ただ、2回目のハードマスクエッチ後(図2c)にCD-SEMによるオーバーレイエラー測定をすると、リソグラフィのリワークが妨げられる。よって、2回目のハードマスクエッチ前(図2b)にCD-SEMでオーバーレイエラーを測定する方法が開発されることが望ましい。そこで、我々は、CD-SEMを使って再現性のある正確なデュアルトレンチ・パターニングのオーバーレイ測定をするため、トレンチ内トレンチのアライメントSEMマークを設計し、ダイのスクライブライン間あるいはダイ内デバイスのグリッドに近いところに付けられるようにした。マークの断面図は図3に示す。1回目のハードマスクエッチ中、狭トレンチが形成され、2回目のリソグラフィ工程中に幅広トレンチが形成される。その後、トレンチの中央線、つまり2つのトレンチの重心(CoG:Center of Gravity)のオフセットを測定することによって(図4)、オーバーレイエラーが計算される。
図4 このオーバーレイターゲットは、(1回目のハードマスクエッチ後の)1回目の露光ステップと(2回目のハードマスクエッチ前の)2回目の露光ステップで定義された2つの形状の重心(CoG)の違いを基に、オーバーレイエラーを測定する
オーバーレイエラー測定を検証するため、トレンチのCoG測定を意図的に作られたオーバーレイエラーと比較した(トレンチはSEM Monte-Carloシミュレーションによって作成された2))。その結果、誘導値と実測値の間に高い相関係数が得られた(0.974)。さらに、最近、ASMLで行われたCD-SEMによるCoGオーバーレイ測定では、オーバーレイ測定精度0.2nmが確認され、ITRS 2006年版の要求(オーバーレイ測定感度1nm、P/T比=0.2)を満たした。
このトレンチ内トレンチSEMマーク設計を最大限利用するため、プロセスにおいては、2回目の露光に使用されるBARC材料の特性を考慮する必要がある。2回目の露光後、1回目のハードマスクトレンチ(トレンチ内トレンチのオーバーレイ・マーク)にBARCを注入すると、SEMではマークが見えなくなる(SEM信号はトポグラフィにのみ感度を持つ)。よって、2回目の露光後にBARCを除去する技術を考えるべきである。一つ可能な方法としては、イオン注入プロセスフローから借用したものだが、ウェット現像が可能な有機BARC(たとえば米Brewer Science社のイオン注入向けBARCであるIMBARC)3)を、適切に改良したイメージングとプロセスと共に使用することである。2回目の露光、レジスト現像中に、現像液によって、オーバーレイ・マークのある1回目のハードマスクトレンチからBARCを除去すれば、2つのトレンチ間のオーバーレイエラーをSEM測定できるかもしれない。この方法を最適化するにはさらなる研究開発が必要である。
DTPオーバーレイ補正
図5 GridMapperプロセスコントロールソリューションは、5次までの補正を使って、1回の露光ごとにオーバーレイエラーを補正する<sup>4)</sup>
結論
フィールド内デュアルトレンチ・パターニングのオーバーレイ残差エラーは、CD均一性の許容値に直接影響するため、デバイスの歩留まりに深刻な影響をもたらす可能性がある。オーバーレイの場合、2回目の露光後にオーバーレイエラーを予想することで生産性が向上する可能性がある。エラーが適切な時期に発見されれば、2回目の露光をリワークし、次のフローを補正することができる。CD-SEMによるオーバーレイ測定アプリケーションは、オーバーレイ測定値をAPCソリューションに送信することでグリッド変形を補正する実行可能な方法となるだろう。そうなれば、動的にエラーを補正して、ACPVを最小化し、CD均一性を最大化するだろう。
謝辞
本論文の作成にあたっては、ASML Imaging System Development(ISD)チームでISD CD分析マネージャのIngrid Janssen氏、シニア技術スタッフのFrank Duray氏およびGertJan Janssen氏に感謝の意を表す。
謝辞
本論文の作成にあたっては、ASML Imaging System Development(ISD)チームでISD CD分析マネージャのIngrid Janssen氏、シニア技術スタッフのFrank Duray氏およびGertJan Janssen氏に感謝の意を表す。
参考文献
2. Ofer Adan et al., “Verification of Height and Sidewall Angle SEM Metrology Accuracy Using Monte Carlo Simulation” Proc. SPIE, 2005, Vol. 5465, p. 168.
3. Xie Shao et al., “Wet-Developable Organic Anti-Reflective Coating For Implant Layer Applications” Proc. SEMICON China, 2004.
4. ASML’s Images customer magazine, Fall Edition, 2007.
Ilan Englardは、Applied Materials Europe社のテクノロジスト。電気工学の学位を取得。
Rich Piechは、米Applied Materials社のヨーロッパにおけるProcess Diagnostics and Control Groupのビジネス・オペレーション・マネージャ。米DeVry大学で電気工学の理学士を、米St Edwards大学でMBAを取得。
Liraz Gershteinは、米Applied Materials社PDCグループCD-SEM製品ユニットのアプリケーション・スペシャリスト。CD-SEMシステムの仕様定義責任者。イスラエルBen Gurion大学で材料工学の学位を取得。
Ram Peltinovは、米Applied Materials社のメトロロジSEM部門のグローバルプロダクトマネージャ。イスラエルTel Aviv大学で機械工学の理学士を、RecanattiビジネススクールでMBAを取得。
Ofer Adanは、米Applied Materials社のメトロロジSEM部門のプログラムマネージャ。イスラエルBen Gurion大学で電子材料工学の理学士と理学修士を取得。
Rich Piechは、米Applied Materials社のヨーロッパにおけるProcess Diagnostics and Control Groupのビジネス・オペレーション・マネージャ。米DeVry大学で電気工学の理学士を、米St Edwards大学でMBAを取得。
Liraz Gershteinは、米Applied Materials社PDCグループCD-SEM製品ユニットのアプリケーション・スペシャリスト。CD-SEMシステムの仕様定義責任者。イスラエルBen Gurion大学で材料工学の学位を取得。
Ram Peltinovは、米Applied Materials社のメトロロジSEM部門のグローバルプロダクトマネージャ。イスラエルTel Aviv大学で機械工学の理学士を、RecanattiビジネススクールでMBAを取得。
Ofer Adanは、米Applied Materials社のメトロロジSEM部門のプログラムマネージャ。イスラエルBen Gurion大学で電子材料工学の理学士と理学修士を取得。
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