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中川 洋一 氏
SEMIジャパン 代表
[2008年05月号]
中川 洋一:私見ではあるが、デジタル家電用の半導体がコンシューマ機器でよりたくさん使われていくことは間違えない。心配なのはこの発展と日本の半導体メーカーの発展とがリニアーにつながっているかという点だ。生産個数は増加しているがコスト圧力により売り上げは微減もしくはフラットとなった。この状況が今後変わるのか、業界の一番大きな懸念であろう。
SIJ:この状況は変わるのか。
中川:コンシューマが価格を決めている。そして量販店の購買力は強い。これは怖い世の中ではないか。コンシューマ製品ではこの状況は変わらないと考えられる。
SIJ:付加価値の高い製品が市場を牽引する可能性は。
中川:新しいアプリケーション、性能、コンテンツが登場しても、コンシューマはすぐに飛びつかない。いくらいいものを作ってもだめだ。性能アップしながらもコストダウンが必要な非常に厳しい世界だ。
SIJ:体力勝負になる。
中川:それが一般的には一つの流れとなっている。
SIJ:SEMIの役割とは。
中川:SEMIのミッションは2つ。SEMIメンバーへのサービス。そしてそれがメンバーの携わる業界の発展に寄与すること。半導体全体の市場が急峻に拡大するのが厳しく、さらには高性能化も同時に求められる世界で、SEMIのメンバー企業にどういうバリューが得られるのかを考えなければならない。
SIJ:例えば。
中川:例えば300mmウェーハ導入の際のSEMIの役割は大きかった。では次の450mmウェーハのロードマップでは何をしたらいいか。SEMIのメンバー企業が何を求めているのかを知る必要がある。もし、メンバー企業が求めていないとしても、何らかドライバーとなっている理由があるはずだ。ここでSEMIは情報を提供していく義務がある。
SIJ:太陽電池にも注力している。
中川:SEMIのメンバー企業が太陽電池へと事業を拡大しているので、お手伝いをする必要がある。特に太陽電池ではSEMIのメンバー以外の企業が沢山いる。これはSEMIの今までのビジネスモデルとは違ってくる。もともとはSEMIだけの展示会、セミナーをやってきた。FPDや太陽電池などはSEMIだけではできない。そのときはパートナーシップなどをとることが多くなってきている。単独でやることの厳しさをSEMIとして自覚し始めている。それが究極の姿かはまだわからない。今現在のバリューの提供にも価値はあるが、さらに一歩先を考えていかなければいけない。
SIJ:SEMI全体でそのように考えているのか。
中川:SEMIという組織は非常にオープンでフェアな組織だ。各リージョンの代表は本社の実効的なバイスプレジデントであり、SEMI全体の今後進む方向の決定に関わらしてもらっている。みなSEMI全体の運営責任があり、ちゃんと意見を言わなければいけない。
SIJ:SEMIの強みは。
中川:SEMIの強さの1つに委員会という組織がある。業界で重要な方々がSEMIに時間を使ってくれる。業界を守るためにやらなければいけないという自負を各業界の方々が認識している。SEMIはそういったバリューを提供している。これをFPDや太陽電池の業界の方々に理解してもらうのはどうすればいいのであろうか。ここを今後どんどん考えて、実行に移していかなければならない。
SIJ:なぜ、各委員会は積極的に活動できているのか。
中川:理由は委員会によって異なる。標準化のグループでは技術的な問題がドライバーとなっている。展示会で考えると、いい意味での仲間意識があるのではなかろうか。業界発展に向けた個々の使命感がある。SEMIはいろいろなメニューを用意しており、結果的にはメンバー企業に貢献していると自負する。
(聞き手:高橋 潤)
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