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IntelのEUVマスク用洗浄技術

[2008年07月号]

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図 問題の欠陥には、洗浄不可能なハード欠陥だが修復されるかもしれないパターン欠陥(1)、除去不可能だが補正されうる多層膜の残渣欠陥(2)、そして、たとえば微粒子や炭化水素など洗浄可能な「ソフト」欠陥(3)などがある
(出典:Intel)

 EUVリソグラフィが抱える主な課題の一つは未だにEUV用のマスクだ。特に、反射多層膜の積層構造であるEUVマスクの表面は汚染されやすい。一般的な元素であるCとOはEUV光に吸収されやすい。米テキサス州オースティンで開かれた米SematechのSPCC(Surface Preparation and Cleaning Conference)にて、米Intel社のTed Liang氏は、同社と大日本印刷との共同研究で明らかになったEUVマスク洗浄の課題と検証結果を発表した。

 EUVリソグラフィは32nmノード以降で最有力候補とみられている。EUV技術(13.5nm)は既存露光技術に対して波長を1/10以下にすることが(よって、容易に解像度の向上も)可能だが、EUV波長はほとんどの光学材料に吸収されるので、新たなマスク構造も必要となる。さらにEUVマスクは反射型となる。

 Liang氏は特に「アダー(adder)」(洗浄プロセスで加わるパーティクル)をなくすことの必要性を強調した。しかし、マスク洗浄で除去するのは大変困難だという。同氏は、同社の典型的なEUVマスクの断面図を示しながら、可能性のある洗浄不可能なハード欠陥と洗浄可能なソフト欠陥について説明した。それらの欠陥は、完成マスク上で転写されうる欠陥を究極的にはゼロにする必要がある技術では、よく見られるものだ。

 EUVマスク洗浄ではウェーハ洗浄に必要な化学物質の一部しか使用しない。また、その他の特徴がある。

•ウェーハ洗浄はパーティクル除去効率(PRE)が100%に近いが、マスクの場合、歩留まりがバイナリ、1か0なので、そうはいかない

•EUVマスクの表面の損傷や膜減りはSiウェーハと同じようにクリティカルな問題

•ArFマスクと比べ、EUVマスクではRuキャップやTaN吸収材など新材料が導入される

•EUVマスクは酸化や汚染に高い感度を持つ

•ペリクルは使用できないためマスクを頻繁に洗浄する必要がでてくる

•Ru表面の酸化を防ぎながら有機的な汚染除去をすることが重要

 Liang氏は6インチのRu/多層膜の表面からパーティクルの100%除去が可能であることを示したが、プロセス・アダーをゼロにすることは大変困難だという。アダーのレベルは表面のタイプと接着性の強さ次第だ。ArFでは、石英の表面は接着性が弱いのでアダーが発生する心配がない。また、Cr反射防止膜の表面はアダーがほとんどなく、イメージングの影響も最小である。しかし、同じことはEUVのRu/多層膜の表面にはいえない。Ru/多層膜の表面はより多くのアダーを持ち、それらはEUV光を吸収するのでイメージングに影響を与えるからだ。

 さらに悪いことに、アダーは有機物なので、追加的に走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscopy)を用いても除去できない。代替案としては、洗浄物質を変更すること(たとえばオゾン水は有機物除去に効果的)や、大元でアダーを取り除くため、ろ過機能を向上させることなどがある、と同氏は述べた。

(Semiconductor International, Aaron Hand)




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