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工場内の
危険なガス漏れを
逃すな

[2008年09月号]

工場の責任者は、危険なガス放出の検知で迅速な応答時間、良好な選択性、安定性、そして目に見える形でのプルーフを得られる検出方法を求めている。


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Patrick Hogan,
Donald Galman

米Honeywell Analytics社
www.honeywellanalytics.com

 半導体の性能要求に応えるため、新しい材料の評価と適用が急増している。そして、半導体工場は、健康上または環境への重大な問題を引き起こさないことを保証するために、これらの材料の放出と生成物の発生を注意深く検査する必要がある。

 簡単な放出物モニタリング方法の1つに、紙でできたテープベースの比色分析ガス検査技術があり、これは半導体業界で1985年以来使われてきた。赤外分光法(IR)や電気化学センサーのような、他のガス検出技術の急速な発展にも関わらず、最も要求の厳しい要件を扱う場合、紙でできたテープベースの比色分析技術は、最もよく使われる方法である。比色分析技術は、半導体製造、ナノテク、そして研究用ラボおよび政府の高度先端技術開発などで使用されている。比色分析技術は、いくつかの利点がある。

・ガス放出の目に見える確証が得られる(紙の着色による)
・最大の感度を有す(検出レベルはppbレベル以下)
・優れた選択性を持つ(他のガスによる相互干渉は小さい)
・迅速な応答時間を持つ
・安定性がある(一貫性があり、較正を必要としないで、繰り返しが可能な作業ができる)

ガス放出の立証

図1 比色分析検出方法は、ファブ中の空気を収集して、それを化学処理した紙に曝すことによって機能し、ガス濃度に比例して色が変わる。モニター装置のファームウェアは、濃度対光学密度応答カーブを使い計算し、ガス濃度の記録と表示をする


図2 多点検出方法は、多点有毒ガスモニター装置内で動作するサンプル管を持つ(装置から400フィート離れたサンプリング点から取り出すことができる内部電力モジュールとポンプを備えている)
図2 多点検出方法は、多点有毒ガスモニター装置内で動作するサンプル管を持つ(装置から400フィート離れたサンプリング点から取り出すことができる内部電力モジュールとポンプを備えている)

 比色分析検出の主な利点として、ガス放出とガス濃度レベルの目に見える確証が得られることだ。紙テープ(空気中のサンプルを収集して乾式試薬の媒体に浸透させる)による検出は、光学式のスキャナーと組み合わせて、ガスの存在を検出する(図1)。テープが、目標とするガスに曝された場合、存在したガス濃度に比例して色が変化する。テープは、ファブ内の空気中の有毒ガスの存在をリアルタイムに記録する役目を果たす。そして、許容限界から逸脱すると、紙テープ上の色の変化として記録される。もし空気サンプルが、ひとつ以上の場所から収集する場合、複数の検出方法もまた可能になる(図2)。本例の中で、比色分析技術に対して、迅速な応答速度の利点が示す。そしてファブの安全管理者が、プロセスの操業停止を決定する上で、有用な情報からより良い決定ができるようになる。ガス放出の事故後にファブマネージャが望むならば、遠隔カメラの操作によりテープの観察を選択することもできる。可能な限りの微小検出限界で、有毒ガスの放出を最も信頼できる確認が、紙テープによって得られる。

 紙テープ技術を正確に使った場合、これは、全社的な健康と安全要求と最良実施指針を満たし、有毒ガスの危険から社員を守る。ファブマネージャは、予防保全と法律上の理由から社員を守るために、有毒ガス放出の立証が必要になる。半導体工場の操業停止の間の平均的な生産性損失は、約$4万ドル/分にのぼり、事故による平均停止時間は30分で、そのうえ誤った警報が100万ドルのコスト増を招くか、もしくは生産製造時間に影響をあたえる。ここでは、スクラップによる製品の損失コストは含んでいない。

代表的な比色分析技術
図3 このテープはホスゲンガスを検出するのに使われており、98%以上の再現性を有す
図3 このテープはホスゲンガスを検出するのに使われており、98%以上の再現性を有す

 紙ベースの比色分析技術は、半導体のアプリケーションで有毒ガスの検出目的にかなっていて、信頼できるデータが提供できるように設計されている。紙テープの化学薬品は、500もの想定した個別ガスを検出するよう、多くの添加剤で処方され、今日工場で使われているほとんどのガスを網羅する(図3)。アミン塩、アンモニア、臭素、塩素、二酸化塩素、ジイソシアン酸、ヒドラジン、水素化物、シアン化水素、過酸化水素、硫化水素、鉱酸、二酸化窒素、 オゾン、ホスゲン、そして二酸化硫黄らに対応している。この技術は、イソプロピルアルコールとその他の溶剤のような薬品に対して、交差感受性に左右されないように作ることもでき、誤報の可能性にさらに歯止めをかけることができる。

 ガス検出およびガスモニター要件の変化が、比色分析R&Dラボ内でのいくつかの技術革新に活気を与えた。化学者は、より多くのガス、化学薬品、そして合成物に対する新しい添加剤を作るために新規の化学薬品を処方した。比色分析技術によって検出される特定ガスの感度は、通常、他の技術の感度と同等ではない。

 比色分析の紙をベースにした技術は、NASA、米FEMA、米環境保護庁(EPA)、そしてその他の政府系機関における多くの機関で使われ、そして推奨されているガス検出方法でもある。FEMAは、軌道からはずれたアメリカのスパイ衛星の分解によって、地球上に落下したヒドラジンに汚染された破片をモニターおよび検出するために、比色分析技術を備えた追加モニターを配備したことが、最近になって広く公表された。

コストの問題

 センサー技術は、一般的に一対一の比較をしない。電気化学、触媒作用、IR、光イオン化検出、そして比色分析ら、それ自身はっきりとした利点と不利な点を持つ、ガスモニターのための重要な技術が開発された。たとえば、ポイント別のガスモニターに入門機で魅力的な価格をエンドユーザーに提供する電気化学セル(EC)は、小さい設置面積で一般的に作られ、簡単に設置でき、接続することができる。ECは、目標ガスに加えて他のガスに対して交差感受性を持つ傾向がある。製造業者は、センサーの光学的感度と作業性を維持するために、一般的にECモニターの定期的な衝突試験を推奨している。煩雑な較正間隔により、工場環境で発生した特定のガスを検出するのに最適ではない。検出技術を評価する時、安全管理者が直面する問題は、初期購買時のコスト対所有コスト(CoO:Cost of Ownership)にしばしば帰着する。

 比色分析検出は、有毒ガスのモニターに較正を必要としない方法である。これは、分析器の使用期間にわたって検出ポイント当たりのコストを押し下げる。たとえば、かなりの量のテープは、熟練の科学者によって追跡可能なISO9000の製造基準で製造されている。そして製造バッチは、国家認定基準で追跡可能な超高純度のガスで測定される。エンドユーザーは、較正施設に提出する必要はなく、それによって追加費用を節約し化学物質に曝されるリスクを減らすことができる。


まとめ
 検出原理を制御する比色分析の紙ベースの媒体と器具の使用とソフトウェアは、他に類をみないほどに集積化されている。同時に、歴然たる証拠が得られる検出により、検出ポイント当たり低コストでかつ高度の信頼性で、より高い選択比を持つガスモニターが実現できる。

Patrick Hoganは、Honeywell Analyticsのイノベーション担当のバイスプレジデント。

Donald P. Galmanは、Honeywell Analyticsのマーケティングコミュニケーションのスペシャリスト。



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