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Wafer Processing

45nm以降に向けたMIRAIの技術

[2008年02月号]

By Ryoichi Tetsui
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 2007年12月18日、つくば国際会議場にて「2007年半導体MIRAIプロジェクト成果報告会」が開催された。現在、同プロジェクトは第3期が進行中で、hp45nm以降での技術課題を解決することを目標に、超低消費電力システムLSIの実現に向けた様々な研究開発が行われている。

MOSトランジスタの高移動度化

高温水素エッチング処理前(左)と処理後(右)の走査型電子顕微鏡による上面像
(出典:半導体MIRAIプロジェクト)

 「極限性能 新構造トランジスタ基盤技術」テクニカルリーダの高木信一氏は、歪みSi、SiGe、Geなどの高移動度材料の研究成果、立体構造トランジスタの寸法や形状、応力分布や不純物分布を高空間分解能で計測する技術について発表した。

 デバイスの微細化が進む反面、電流の駆動力が低下するといった課題が生じるため、「微細化による性能を押し上げるような新技術が必要である」(高木氏)という。そして、hp32nmやhp22nmに向けては、「世代毎により電流駆動力の高いチャネルを導入する必要がある。広く使用されている歪みSiの高濃度化、さらにはSiGeやGeの導入に加え、マルチゲート構造と一体化が可能な新たなチャネル開発が必須である」(同氏)とした。

 同プログラムでは、3次元酸化濃縮技術による細線SiGe/Geチャネル形成技術を提案。Ge濃度79%、直径35nmの細線SiGe MOSFETにおいて、約3倍の駆動力向上を実証した。また、高温水素エッチングによる均一チャネル幅の細線形成技術を提案した。

 電子ビームリソグラフィと反応性イオンエッチングで形成されたSOI細線に対し、高温水素エッチング処理を施したことで、側壁エッチングとともに基板に垂直かつ極めて平坦な(110)面を得た。長さ500nmの範囲で、細線幅の揺らぎは7nm(3σ)から1nm(3σ)まで減少し()、側壁形状制御技術として有望であることを確認した。

 さらに、Ge表面の原子層Siパッシベーションによる界面電荷量低減によって、2.8倍の反転層正孔移動度向上を達成した。

LSI向けCNT配線ビア技術
 「カーボン配線技術」と題して、テクニカルリーダの栗野祐二氏は、大電流密度微細CNT(カーボンナノチューブ)ビアの研究成果について発表した。

 そもそも、なぜCNTをLSIの配線に持ち込む必要があるのか?栗野氏は、CNTがCu配線と比べて優れている点をいくつか挙げる。CNTは、「最大電流密度がCuよりも1000倍大きいため、エレクトロマイグレーションによる信頼性劣化を解決する。バリスティック伝導のため、バリア層が不要で、比抵抗上昇を抑制する。機械強度が高く(鋼鉄の100倍)Low-k配線層の強度を補強できる。熱伝導率が高く(Cuの10倍)放熱課題を解決する」(同氏)ことが期待されるという。

 これまで、同プロジェクトでは、必要となるビアホールにCoやNiなどのナノ触媒微粒子を付着させ、そこからCNTを選択成長させることを行ってきた。同氏らは今回、CNTビア形成のため、選択性を使わずに基板全面にCNTを成長させた後にCMP研磨するCNT配線ダマシンプロセスを開発した。実際、あすかラインで前工程作製、CNT配線ダマシンプロセスを適用して直径160nmの微細ビアを試作したところ、ビア抵抗は450℃成長では32Ω/via、400℃成長では63Ω/viaを達成したという。

LSIチップ光配線技術
 微細化によってグローバル配線における遅延が問題になりつつあり、信号伝送に要する消費電力の増大が顕著になってきている。テクニカルリーダの大橋啓之氏らは、LSIにおける効率的な光配線構造を検討、超小型光配線回路などにより、電気配線の複雑化や配線遅延問題を解消することを目指している。同氏らは、SOI基板上で光信号を導波・分岐する低損失のSiON光導波路と表面プラズモンで結合したSiナノフォトダイオードを組み合わせた光配線層を開発、光信号を4分岐してパルス半値幅20ps以下の光電流に変換できることを確認したという。



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