Editorial

ほんとうの議論はこれから

[2008年03月号]

By 日本版 編集長  高橋 潤
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 2008年1月、ベルギーIMECと米ニューヨーク州立大学Albany校ナノスケール科学工学カレッジ(College of Nanoscale Science and Engineering:CNSE)がEUVリソグラフィ技術の実用化を加速させるため、共同で研究開発を進めると発表した。CNSEのAlbany NanoTechにて共同研究を開始し、いずれはCNSEおよびIMECの両施設にて研究活動を行う計画だという。また発表では、今回の提携にはアライアンス企業として米IBM社と蘭ASML社も含まれており、32nm以降のプロセス技術へ向けたEUVリソグラフィの実用化を目指すとしている。EUVリソグラフィ技術の開発では、日本のEUVAの基礎開発が引き継がれる半導体先端テクノロジーズ(Selete)の動向が気になる。IMECとAlbany NanoTechが協働路線を敷き、IBMとASMLもそれに加わる。EUVの開発は欧米と日本の2拠点に絞られた状況のようだ。

 EUVA NewsletterのEUVAデバイスSWG笠間邦彦氏のレポートによると、2007年10月に札幌コンベンションセンターにおいて開催された2007 International EUVL Symposiumでは、東芝セミコンダクター社長斉藤昇三氏はEUVが間に合わなければダブルパターニングを採用する。ただし、同技術は複雑でコスト高なため、高いスループットを持ったEUVの開発を望むとコメントしたと発表している。

 45nmプロセスでは、現状、ArF液浸リソグラフィが唯一の解となっている。しかし、液浸リソグラフィプロセスを採用した量産では未だ何が起こるか分からないような状況だ。

業界全体の議論が必須
 Semiconductor International誌では、米国と日本の編集スタッフが協働し、液浸リソグラフィに関するウェブキャストを開催した。英語版の放映は、2月19日、日本語版は2月20日に公開された。テーマとして挙げられているのは、液浸リソグラフィ量産への道筋だ。液浸リソグラフィは、当初のセンセーショナルなものとしてみられた段階を経て、今は半導体メーカーで45nmプロセスへの導入に向けて開発が進められている。45nmの量産に対応するには、これからどのようなハードルを乗り越えなければならないのだろうか?そして液浸技術は、どのようなデバイスから適用が始まるのだろうか?この疑問に対して、世界の半導体メーカー、ファウンドリ、研究開発機関が技術開発の進捗を発表した。世界中からパネリストを招き、ウェブ上で液浸リソ技術が直面する課題、そしてそのソリューションを議論した。なお、このウェブキャストは日本語および英語の二ヶ国語で公開された。PCからいつでもこの放送を閲覧できることになっているので、是非、読者の皆様方の参加を期待したい。

迷っている暇はない!?
 液浸技術では、第3世代液浸用液体の開発が進んでいる。さらに液浸とダブルパターニングの併用による次次世代技術の開発も始まった。一方で総じていえるのが、半導体メーカー、露光装置メーカー、材料メーカーという個々の開発陣が、新技術を検証する期間が今までよりも非常に短くなっていることだ。また、バックアップ技術の開発もなかなか進んでいない模様だ。ナノインプリントリソグラフィ技術やマスクレスリソグラフィ、電子ビーム直接描画技術も進捗状況もまだみえない。そして量産に突入した際の液浸技術の露光装置に対する影響も計り知れない。液浸リソグラフィがベベルに与える影響と、ベベルから発生した欠陥が露光装置に与える影響も、量産が始まってみなければ分からない問題なのであろうか。読者の皆様のご意見を聞きたい。

ご意見を聞かせてください

Semiconductor Inter­national日本版編集部では日本の読者の皆様からのご意見や反論をお待ちしております。下記メールアドレスまでご連絡ください。採用分には薄謝を差し上げます。
editor-si@reedbusiness.jp

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