高度な精度をもつマスイメージングによるはんだボールの搭載は、2段階のプロセスで構成される。最初のフラックスプロセスは、エマルジョンスクリーンを経て配線領域でフラックスを塗布する、精度の高いスクリーン印刷のプラットホームを使用して行われる。今日ほとんどの先端印刷のプロセスで使われているスクリーン印刷のやり方で、必要な量のフラックスが均一な膜厚で各配線領域に塗布される。エマルジョンスクリーンは、フラックスの染みを防ぐためウェーハもしくは基板の表面に対してしっかりと密封を保つ。生産性を最大化するため何百サイクルもスクリーンを洗浄することなく使用される。
フラックス上にはんだボールを搭載する工程に続く。はんだボールの搭載プラットホームは、フラックス塗布装置と操作が似通っている。フラックスしたUBM(Under-Bump Metallization)サイトにボールを堆積するために2層式のメタルステンシルを使用する。はんだボール移動ヘッドの設計目標は、内部の装置化したチャンネルを介してステンシルの表面に継続してボールを方向付けること。移動ヘッドは、継続操作で1時間当たり消費するボールの保管容器を管理する。表面で直接接触するプリンターの動作領域を横切って、移動ヘッドは一定の速度で動いている。各々のアパーチャ部を通してはんだボールが押し出される。この時のボールの破壊による不良率は0.01%未満であった。量産プロセスで高歩留りが達成できることが立証されている。
ウェーハもしくは基板がスクリーンプリンターから取り出されるが、これは手作業もしくはカスタマイズされた自働化技術で行われる。その後の検査、そしてはんだボールのリフローが続き、搭載プロセスは完成する。図1は自動化したフラックス、はんだボール配置、検査そしてリフローのシーケンスを持つはんだボール搭載プラットホームのサンプル構成となっている。
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成功への秘訣:
ウェーハレベルのはんだボール搭載法
[2008年03月号]
チップスケール・パッケージング(CSP)技術の採用が増えているため、ウェーハやストリップ状のチップ、さらには各種基板上にはんだボールを搭載する能力を向上させることが急務となっている。スループット、歩留まり、そして搭載ボール当たりのコスト要求に応えるためには、最適なプロセスを探り、成功するための秘訣を見つけ出すことが重要である。
新たなはんだボール搭載法が、先端パッケージの高速化、高精度化、そして再現性を実現する
エリアアレイの配線でははんだボールを基板もしくはウェーハ上に直接搭載することが基本だ。I/O密度の増加が、デバイスあたりのはんだボールの数量の増加を招いている。そして、典型的な携帯機器用プロセッサのパッケージング工程では、2010年には1000個以上のはんだボールを搭載する必要があると市場データが示唆している。パッケージング工程では、莫大な量の配列を達成するために、はんだボールの費用効率が高く、迅速で高精度な搭載法が必要とされている。
高精度なマスイメージングによるプロセスによって、従来のBGA(Ball Grid Array)パッケージは750μm、またWL-CSPは250μmまで小型化されたはんだボールが0.4mmの狭ピッチで配置される。マスイメージング技術は、300mm以上のウェーハへのはんだボールの配置に使われ、各種CSPに適用することができる。
この工程では、各所にすでに導入されている装置が、最先端の直径とピッチ寸法を持つデバイスのはんだボール搭載に使用されている。プロセス性能を左右する重要な要因は、量産での実際の経験から確認することが可能だ。はんだボールの転送ヘッド、ウェーハもしくは基板の装着装置そして選択されるウェーハもしくはFOUP(Front Opening Unified Pod)カセットやトレイなどの搬送媒体に関連した影響が確認された。選択するFOUPの銘柄もしくはカセットの種類での相互運用を保証する上で、たとえばウェーハのローディングとアンローディングは各々を最適化する必要がある。関連する作業としては、プロセスの性能に影響するスクリーンとステンシルの組み合わせやウェーハにボールの配置をするための正確なシムなどが含まれる。
ボールの搭載
図1 フラックスとはんだボール搭載に対して、ハンドリング装置を組み込んだインラインでのマスイメージング・プラットホームの使用によって、業界標準のSMEMAプロトコルによって管理される自動化した量産フローが可能になった
ボール配置の重要な要素
図2 はんだボール搭載用ヘッドの設計目標は、はんだボールをステンシルアパーチャに導き、搭載する力を調整することである
最適化したスループットと歩留りを得る上で、正確なプロセスの実行が必要であり、装置は最初に正確にセットされていなければならない。当たり前のことに聞こえるかもしれないが、装置が完全で正確に調節されていて、そしてプロセスに必要な許容範囲に合致しているか、特別の注意を払わなければならない。装置組み立てのプロセスにおいて、輸送レールの平行度、ステンシルそしてボール配列ヘッドの各エレメントが全サイクルを通して確実に動くことがチェックされる。これはステンシルとボール移動ヘッド境界でのはんだボールのすり抜けを防止する。はんだボールのすり抜けは、最新のボール装着プロセスの最も一般的な不良の原因である。
ボール移動ヘッドのセットアップとメインテナンスも重要だ。補充用のはんだボールと一般的なボール配列装置の管理手順では、ヘッドスカート内部の位置合わせ用分散パッドの通常検査の重要性を強調している。図2は移動ヘッドの断面図と構成部品のイラストを示している。
移動ヘッド(図3)に埋め込まれたステンシル近接センサーの正確な調整もまた重要である。これらはステンシルとヘッドの間の一定の連続した接触を保持するために、ステンシルの近接度をモニターする誘導センサーである。これらの調整は装置とプロセスが作動するときに正確に行われなければならない。それからいつもの手順でプロセスを初めから終わりまで検証しなければならない。プロセスの通常作業の間に移動ヘッドの状態を検査して、ヘッドスカートもしくははんだボールのすり抜けを促進する内部分散デバイスへの破壊が起きていないか見分けることが必要だ。
図3 はんだボール移動ヘッドとステンシル表面の間の近接度を均一にする誘導技術を使ったはんだボールすり抜け防止用センサーを組み込んだ
最適化したステンシルセット
図4 ステンシルの金属レイヤーとラミネートされた阻止レイヤーを合わせた厚みは、歩留まりを最大化するために最適化したはんだボールの直径に密接に関連する
はんだボール搭載前のフラックスは、搭載後すぐにはんだボールを決められた位置に保ち、搭載後のリフローの間要求条件を満たしたはんだジョイントの形成を確実にするための2つの機能を持つ。正確なエマルジョンスクリーンはフラックス塗布のための最適化されている。クリーンルームの条件の下で、CADもしくはGerberデータから取得した位置に一致するよう製造される。スクリーンはその寿命の初めから終わりまで高度な寸法に対する安定性を持つ。フラックス量の再現性と位置合わせの精度で、最小400μmピッチのグリッド上で最小250μmほどのはんだボールが配置できる。
ボールの搭載ステンシルは、フラックス塗布前のコンタミネーション防止のラミネートされた阻止レイヤーを含むステンレス鋼もしくはNiのステンシルで構成された2層の複合材部品を持つ。阻止レイヤーは標準的なフォトレジストからつくられ、ステンシルアパーチャサイトはエッチされる。図4に簡略化した断面図を示す。
多くの技法が金属ステンシル層の生産に対して存在する。その選択は堆積する場所へのはんだボールの寸法とボールの数による。ほとんどのアプリケーションに対して、ステンシルはCAD駆動のレーザーを使って正確な回転をするステンレス鋼のストックから切り取る。レーザー切断を使用して短いサイクルタイムでの生産を可能にしたのと同時に、ステンシルの厚みに関して高い精度と安定性の利点を持つ。
他方、大量のアパーチャが必要とされるとき(ウェーハ当たり100~15万個のボール)さらに望ましい結果を得られる代替プロセスがある。一般的なしきい値はウェーハレベルのステンシルに対してだいたい1万5000アパーチャである。はんだボールの直径にもよるが電鋳もしくはエッチングによるステンシルが望まれる。最適なステンシル技術の選択とアパーチャの設計のため、我々はステンシルとスクリーン設計ツールを作成した。このツールは過去数年間のはんだボール搭載ステンシル製作の経験を組み入れた。そしてこのツールはアパーチャの形状と一般的に要求される堆積のタイプに対する寸法を自動的に計算する。40以上ものパラメーターがはんだボール配列ステンシルの設計で評価される。GDS-II、.dxfもしくは.dwgファイルをGerberフォーマットに変換するCAD変換ソフトウェアーと連動して使われる。
ウェーハ上にはんだボールが置かれるとき、ステンシルは移動ヘッドが移動の間中安定性を維持するためにシムと組み合わせて使われる。シムはステンシルの下でウェーハを囲んで挿入される。これは異なった直径もしくは厚みのウェーハに変更するとき、ウェーハあたり一つのシムを使うパッケージを可能にする。このアプローチにより直径と厚みが変化する大量のウェーハで1つのウェーハパレットが再利用される。図5でウェーハパレットとそれに対応するシムを説明する。
シムは50µmステップで増える標準ゲージの範囲で製造される。そしてシムはステンレス鋼もしくはNiで電鋳された精度のある回転ストックからレーザーで切断される。シムはまた化学的エッチングプロセスを使って製造される。ウェーハのタイプに対して最適化したシムは、ウェーハの最低の厚み以下のより近い標準厚みにより決定される。シムアパーチャはプロセスするウェーハの直径に合うよう作成される。
図5 正確なシム(左)はウェーハ直径に一致するアパーチャを持ち、真空パレット(右)は同心円状のウェーハのバキュームチャンネル、ウェーハを持ち上げる移動可能なピン、そしてシムを固定する外側のバキュームチャンネルの特徴をもつ
ハンドリングとサポート
ウェーハのバックグラインドすることでウェーハ厚みは100µm以下まで進んでいる。これによりパッケージ工程ではウェーハパレットの性質を最適化して検証するという特別の注意が必要だ。極薄ウェーハの歪みは、多くのメーカーが現在開発しているウェーハレベルのプロセスでの重大な課題である。マスイメージングを使うはんだボールの配置に対して、カスタムのウェーハパレットこそが可能性のある解決策であり、それはウェーハ歪みを少なくするバキュームチャンネルの再設計を含めて必要となる。その他の代替案は、成功裏にはんだボールの搭載を行うため平坦度と共表面性を確保して、ウェーハの歪みを少なくするために装置加工したポーラスなアルミのウェーハパレットを使用することである。
単一基板に対するサポートがもっとも一般的で、ボール搭載のプラットホームで直接使用できる可能な解決策である。これらは複数の基板を同時に位置合わせする機能がふくまれ、標準キャリアから同じZ軸高さではんだボールを搭載するところまですべての基板を持ち上げる。その他の装置上の解決案は、たとえば搭載するための単一基板の提供により、個別に基板を装着する前に基準位置合わせを行う搭載プラットホームの開発であろう。
また、特別な装置としては、たとえばμBGAストリップのような基板がはんだボール搭載に使われる。共表面性がウェーハレベルのプロセスに合わないためはんだボール搭載はさらに課題となる。μBGAストリップ上のはんだボール搭載に対するロードマップでは、ボールの直径は最小200µm、最低ピッチは300µmそしてストリップあたり1万〜2万のはんだボールとなっている。
最大の投資回収を得るために
マスイメージングを基にしたはんだボール搭載に対する重要な成功ファクターを確認することが、これからの最適化されたプロセスの確立に役立ち、これらの要件に細心の注意を払うことで、400µmの狭ピッチで最小250µm以下のはんだボールを搭載することが可能になる。知識豊富な装置メーカーとトレーニングによるサポートが最良の結果を生み出すためには必須だ。
Jens Katschkeは、独University of Applied Scienceを卒業。DEK社のSemiconductor Process Technologies and Alternative Applications Groupでプロセスを担当する。
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