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高密度配線基板を実現するCu表面処理技術

[2008年03月号]

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処理前(左上)と新規Cu表面処理後(右上)。下は、従来技術の化学粗化処理(左下)と酸化・還元処理(右下)

 日立化成工業は、次世代の電子機器に使用される高密度配線基板に適応可能な新規Cu表面処理技術に関する基本特許を取得した。新技術は、Cuの酸化・還元処理の技術に改良を重ねたもので、表面粗さ(Rz)は従来技術と比較して1/10以下となる20~40nmレベルの微細な凹凸を均一に形成することができる。十分な接着性の確保と伝送損失の低減に加え、表面処理に伴うCuの溶解が小さく、5μm/5μmのライン/スペースの超微細配線パターンにおいても配線精度を保つことができるため、高密度配線基板への適用に期待されるという。

 近年、電子機器の小型化、軽量化の進展に伴い、配線基板における配線パターンの微細化や伝送損失の低減など課題となっている。ところが、配線基板製造の際に従来のCu表面処理にて凹凸を形成すると、処理に伴うCuの溶解量が大きく、配線の微細化が進むにつれて配線精度を保つことが困難である。また、表面に接着性を確保するための凹凸を形成すると、高速信号では表皮効果により電流が配線の表面付近に集中して流れ、伝送損失が大きくなってしまう。そのため、絶縁層と配線の接着性を確保しつつ、微細配線化や伝送損失の低減に対応した処理技術の開発が課題とされていた。

 同社は今回の基本特許取得を受け、海外での権利化を含めた特許網の構築を進めるという。また、同技術に使用する表面処理液についても製品化を進めており、最大500×400mmの基板に対応したサンプルワークを開始している。さらに、同技術は、比較的低温かつ短時間の処理が可能で、形成した凹凸の形状が微細であるため、従来の酸化・還元処理では不可能だったコンベア式水平搬送処理への適用に向けて技術開発を進めるという。

 日立化成工業では、新技術の特徴を活かして、次世代ビルドアップ材やはんだレジスト材との組み合わせにおいて、さらなる性能向上を図るとともに、積層板用Cu箔の接着面側の処理や、Cuの高精度エッチング技術などの新分野への適用も検討しているという。今後は、市場やユーザーニーズに対応しながら、量産レベルの早期実用化を目指す。

 なお、今回の研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構 基盤技術研究促進事業(民間基盤技術研究支援制度)からの委託研究によって実施された。



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